太陽系外の惑星が直接”見えた”かも・・・
太陽系以外の惑星は普通の星に比べるとはるかに暗いので直接発見するのは非常に難しいと考えられています。今まで30個ほど見つかっている太陽系外惑星も直接撮像することで発見したのではなく、惑星によるほんのわずかな母星のゆれを観測する間接的な発見が主でした (惑星探しについては、たとえば マーシーのページをごらんください)。

しかし最近、太陽系から150光年離れたところにある「うみへび座TWアソシエーション」という若い星の集団の中で、TWA−7という星(太陽の半分の大きさの星)を赤外線望遠鏡で観測したところ、そのすぐ横に小さな星が写っていたことが報告されました。

明るさと距離から推測すると、重さが木星の3倍で、TWA−7から138天文単位(1天文単位は太陽−地球の平均距離=およそ1憶5000万km)離れた、表面温度が摂氏770度の「惑星」らしいです。もしそうだとすると、初めて太陽系以外の惑星を直接撮像できた!ことになります。

ただ他の望遠鏡で撮影したものと比較すると、今回写真に写ったのは惑星ではなく、単に背景にある暗い星である可能性も否定できません。それでもなお赤外線でこのように暗くて小さい星を撮像することができたということは、"本物の"太陽系外惑星も撮像できることを示しており、大きな期待を抱かせます。やがて地球のように生命の住めるような惑星も直接発見されるかもしれません。

うみへび座TWアソシエーションは今ホットな領域で、別の星についても惑星がある可能性が示唆されています。こちらは国立天文台ニュース No.341をご覧ください。

また太陽系外惑星の話題に関連して、今科学館のプラネタリウムでは「惑星をさがして・・・」というテーマ解説を行っています。これは太陽系外の惑星、それも地球のように生命存在可能な惑星「第2の地球」を探すお話です。こちらもご覧いただければと思います。

参照:Neuhauser et al. , Astron. Astrophys. 354, L9-L12(2000)


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