木星に新しい月が発見される
アメリカの天文雑誌スカイ&テレスコープ誌が伝えるところによると、2000年7月20日に、木星に17個目となる新しい月が発見されました。木星から2430万kmという遠方をまわり、明るさは20等級と非常に暗く、直径は10km程度と考えられています。

これは、もともとアリゾナ大学のスコッティが、昨年小惑星1999 UX18として発見していたものです。その後、ハーバード・スミソニアン天文学センターのスパーラが、以前に撮影されていた別の画像中に同じ天体を確認し、さらに追跡観測を総合して、小惑星センターのマースデンが軌道を計算したところ、太陽ではなく木星の周りをまわる天体であることが確認されたものです。とりあえずS/1999 J1と名づけられました。そのうち、ギリシャ神話などからとった名前が付けられることでしょう。

また、この小衛星は、木星から離れたところを、木星の自転とは反対の方向に回る衛星としては、5番目に発見されたものにもなります。太陽系のほとんどの天体は公転も自転も同じ方向であり、これは例外的な天体の一つです。


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