江戸時代の天文学者・麻田剛立の評伝が刊行

  江戸時代中期に活躍した天文学者・麻田剛立(あさだ・ごうりゅう:1734〜1799)の 評伝が、大分県立先哲史料館より刊行されました。
 麻田剛立は、豊後杵築藩(今の大分県杵築市)出身で、杵築藩の藩医をつとめた後、 大阪に出て医を業としながら天文学研究を行った人物です。
 特に天文学分野においては「日本の天文学の近代化は麻田剛立から始まった」と いっても過言ではない程で、幕末までの日本の天文学の主流となる流れを築く役割 をはたしています。また、医学方面では日本でいち早く解剖学に取り組み、当時で は最先端の解剖学者でもありました。しかしながら、著作が少ない上に現存する資 料もほとんどないため、その業績は謎に包まれていました。
 今回の評伝は、1999年に刊行された『大分県先哲叢書 麻田剛立資料集』に続く もので、最新の史料を交えた内容となっています。

 著者は、末中哲夫(元早稲田大学)、宮島一彦(同志社大学)、鹿毛敏夫(大分 県立先哲史料館)。
価格1,700円(送料別)、限定1,200部。
問い合わせは、大分県立先哲史料館内 大分県先哲叢書刊行協力会 (電話:097-546-9380)まで。


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