天体力学の時代 太古から天体の運動や地上での物体の運動を理解することは大きな課題でした。17世紀になるとガリレイが地上での物体の運動を研究し、またケプラーは惑星の運動を正確に捉えるに至ったたのですが、最終的な理解は「万有引力の法則」まで待たねばなりませんでした。 1687年、ニュートンが『プリンキピア』で発表した万有引力の法則は、「2つの物質は、お互いに引力で引き合う。その力の強さは物体間の距離の二乗に反比例する。」というものでした。しかも、地上での物体の運動から天体の運動までを統一して説明できるという画期的なものでした。 ニュートンにより完成した力学はそれ以降の科学研究に多大な影響を与え、なくてはならない存在となりました。
ガリレイ(1564-1642)が考案した振り子機械。ガリレイの息子ヴィンチェンチオが描いた図に基づいて再現したものである。バネが縮んで歯車をまわすが、振り子を使って速度を一定に保っている。17歳で振り子の振動周期が一定(等時性)であることを発見したガリレイは、正確な時間を測ることにこだわり、晩年には時計の一歩手前までたどりついていた。しかし実際に振り子時計を発明したのはホイヘンス(1629-1695)で、 1656年のことである。 |