惑星形成の現場写真

子育てはたいへん!

  ハッブル宇宙望遠鏡(HST)がオリオン星雲の中にある、 "惑星のゆりかご"を撮影しました。
   若い星(星の寿命からすれば生まれたてと言っていい星)のまわりにある 黒っぽかったり、緑色だったりする円盤が"惑星の胎盤"にあたります。 この円盤の中には惑星の材料となる固体物質の粒(ダストといいます)が含まれて います。 ダストが集まって微惑星を作り、その微惑星同士がいくつも合体して りっぱな惑星に成長する、というのが惑星形成の基本的な考え方です。

  しかしながら、今回撮影されたオリオン星雲のダスト円盤からは惑星は成長でき ないと考えられます。

  近くにとても明るく、強力な紫外線を放射している星があって、 バーナーで熱するかのように、円盤の中のダストをどんどん 蒸発させてしまっているのです。 写真で繭(まゆ)のように見えているのが、蒸発したダストです。
  惑星が成長するには環境が大きな影響を与えるということです。
  太陽系ができるとき、近くに強力な星がなくて助かりました。 もしそんな星があったら、地球は誕生せず、私たちもここにいなかったでしょう。



原文は英語ですが ハッブル宇宙望遠鏡のプレスリリースをご覧下さい。

【天文・宇宙】の話題
科学あれこれ
ホームページへ