光る水−ルミノール反応

光る水−ルミノール反応

 火曜日や土曜日の夜の、2時間物のドラマや、最近流行している「名探偵コナン」でルミノール反応が出たという言葉を聞いたことはありますか。事件や事故が起きたとき、警察が使うといわれているルミノール反応。これはどんなものなのでしょうか。

 ちなみに、シャーロック・ホームズが最初の物語「緋色(ひいろ)の研究」で、ほんの少しの血でも調べる方法を発見したといっていますが、このルミノール反応とは関係ないみたいですね。

 ルミノールという薬を、水酸化ナトリウムを入れてアルカリ性にした水に溶かします。その水溶液中にオキシドールのもとになっている、過酸化水素水を入れます。この液が血と反応すると青白い光が出てくるのです。

  実は、現在科学館で行っているサイエンスショーでもこの実験を行っているのですが、血は一寸生々しいので、血と過酸化水素水のかわりに漂白剤のハイターで光らせる実験(写真)をしています。

 写真:青白く光るフラスコ

 どちらの実験方法でも同じですが、ルミノールが光を出す理由は、ルミノールが加えられた薬品によりエネルギーの高い不安定なものになります。そして、安定な状態に戻ろうとして光を出すのです。お酒を飲み過ぎて気持ち悪くなり、吐いてしまうと気分も良くなる…非常に誤解を招く汚いたとえですが、そういったものを考えてもらうと分かりやすいかと…。
 出てくる光は、波長が約460nmで青白い色になります。化学の実験では、ある種の金属があるかないかを調べるのにも使われます。


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