VLTが撮影した土星

わっ!

VLTが撮影した「リングの王様」土星


   この土星の写真、どうやって撮影したと思いますか?

  まるで惑星探査機ボイジャーが撮影したかのような鮮明な写真ですが、 なんと地上の望遠鏡が撮影したものです。

  撮影したのはヨーロッパ南天文台の超大型望遠鏡VLT(4台あるVLTのうち、YEPUN「宵の明星」という望遠鏡)で、 補償光学という技術を使ったものです。
  地上の望遠鏡で天体を撮影すると、空気の影響でどうしてもゆらゆらと天体の姿 がゆれてしまい(星がキラキラとまたたくのがそれです)、シャープな画像が得られません。 補償光学は常に変わるその空気の影響を瞬時に計算して、影響を打ち消すように望遠鏡の補助鏡を瞬時に調整する技術です。 これによって、宇宙空間で撮影したかのようなシャープが画像が得られるのです。
  土星の環の非常に細かい筋や本体の縞模様がびっくりするくらいはっきり写っています。

※今、土星は見ごろを迎えています。午後8時くらいに頭の真上です。 人間の目には光の点にしか見えない土星が、実際にはこんな姿をしていることを想像し てみてはいかがでしょうか。

※原文は英語ですが ヨーロッパ南天文台のプレスリリースをご覧ください。
記:2002.2.3

【天文・宇宙】の話題
科学あれこれ
ホームページへ