馬頭星雲

今年はうま年

馬頭星雲   オリオン座の三ツ星の左わきに、「馬頭星雲」という暗黒星雲があります。 地球からの距離は1400光年です。 この「馬頭星雲」を、ヨーロッパ南天文台の超大型望遠鏡 VLTの一台KUEYEN(現地語で「月」)が非常に細かい構造まで撮影しました。

  明るい星形成領域(H?領域)を背景にくっきりと馬の首のシルエット が浮かび上がっています。
  馬頭星雲は星の材料となる水素やヘリウムのガスと、ダストとよばれる 非常に小さい固体物質がたくさん集まっているところです。 何も無いから黒く見えるのではなく、ものがたくさん集まっているから陰ができているのです。

  馬頭星雲のヘリには無数のフィラメントが見えます。 これらは回りの星形成領域の新しい星によって、馬頭星雲のガスが吹き飛ばされている ところです。馬頭星雲の中には「星の卵」がたくさん含まれていると考えられています。 これらが明るく輝きはじめると、まわりのガスを吹き飛ばしますので、馬頭星雲の形はこれか ら数千年で変わってしまうと考えられています。

※原文は英語ですが ヨーロッパ南天文台のプレスリリースをご覧ください。
記:2002.2.9

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