ガリレオ・ミッションの終焉

 木星探査機ガリレオが最期の時を迎える

ガリレオ探査機(想像図:NASA/JPL)  木星とその衛星を詳細に観測していた探査機ガリレオが8年の活動の後、2003年9月21日にいよいよ最後の時を迎えます。 1989年スペース・シャトル"アトランティス"によって打ち上げられた木星探査機ガリレオが、 その最期に木星に突入するのです。

 もともとの計画では木星の衛星エウロパに突入するはずでした。 しかし、ガリレオ探査機自身が発見したことですが、エウロパの氷の下には海が存在し、生命の存在確率が高いこと、 万が一その生命に影響を与えてはいけないこと、を考慮し、木星へ衝突するコースに変更されました。
 木星突入にかかる数時間は通信する電力がありますが、探査機の姿勢制御用燃料がほとんど残っていないため、 アンテナを地球に向けられるかどうかは微妙と考えられています。

 ガリレオ探査機はエウロパの海の他に、ガニメデやカリストにも海がある可能性があること、イオの活発な火山活動、 木星に向かう途中で通過した小惑星帯で小惑星にも衛星を持つものがあること、など重要な発見をしてきました。

 そして9月21日に木星に突入して、その最期を迎えるわけですが、 アメリカ航空宇宙局ではそのライブ中継を行う予定だそうです。 ガリレオ探査機は最後にどんな信号を伝えてくれるのでしょうか・・・

※2003年9月18日現在、木星は夜明け直前、東の空で、明るく見えています。

原文は英語ですが、
 アメリカ航空宇宙局(NASA)のプレスリリース
をご覧ください。

2003.9.18記

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