地球50個分の紅炎

ダイナミック、太陽!

 ヨーロッパ宇宙連合(ESA)とアメリカ航空宇宙局(NASA)共同運用の太陽観測衛星SOHOが 2004年3月12日に発生した巨大なプロミネンス(紅炎)の姿を撮影しました。
 写真の右上に伸びている雲のようなものがそれです。 大きさはなんと70万km:地球50個分です。
地球50個分の太陽プロミネンス(ESA/NASA)
 温度は"比較的低くて"8万度。 太陽表面6000度に比べれば十分高温ですが、まわりが200万度のコロナなので、比較的低温のガス、という ことになります。この温度では水素やヘリウムが電離してプラズマになっています (この写真は1階電離したヘリウムが出す紫外線1640Åで撮影したものです)。

 このような巨大なプロミネンスの発生はコロナ物質放出(CME)と関係があるとされていて、 今回のプロミネンスも時速75000kmで噴出しています。ただし方向が地球とは反対側なので、 地球への影響はないようです。


原文は英語ですが、ESAのホームページをご覧ください。

2004.3.17記(石坂)

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