環天頂アーク (逆さ虹)
 2003年1月31日朝、太陽からずっと上の方、頭の上近くに、 虹が逆さまになったようなものが大阪付近で見られました。 これは「環天頂アーク」と呼ばれる現象で、俗に「逆さ虹」と呼ばれることもあります。


環天頂アーク (この日大阪で見られたものではありません)
右上の黒いのは、列車の中から写したため、窓枠で遮られた部分
太陽はこの環天頂アークのずっと下、画面より下にあります

 普通の虹と環天頂アークを比べてみると、
普通の虹環天頂アーク
雨上がりに見られるハケではいたような薄雲が
出ているときに見られる
太陽と反対側の空に見える太陽と同じ側の空高くに見える
上に膨らんだ丸で、
中心は太陽の反対の位置
下に膨らんだ丸で、
中心は天頂(頭の真上)
半径は約42度と決まっている 太陽の高さによって半径が変わるが
虹より小さい
色の幅が狭く、
あまり色も鮮やかではない
色の幅が広く、
非常に鮮やかに見えることがある
上側(丸の外側)が赤下側(丸の外側)が赤
空中の水滴によって
太陽の光が虹色にわかれる
空中の氷の結晶(六角板状)によって
太陽の光が虹色にわかれる
虹の外側にさらに大きな
虹(副虹)が見えることがある
太陽のまわりに暈(かさ)や幻日と
呼ばれるもが一緒に見えることもある
といった違いがあります。

 氷の結晶によって見えるといっても、空の高いところは気温が低いため、 冬にしか見えないわけではありません。 時折見られる現象ではあるのですが、 今回大阪で見られたのは全く環天頂アークのことを知らない方でも気付くほど鮮やかだったそうで、 このような鮮やかに見えることは非常に珍しいですね。





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