この糸掛アートは金星と地球の公転軌道上の位置を8年分1週間ごとに糸でつないで制作しました。
興味深いことに、金星と地球の公転周期は「8:13」という整数比になっています(大阪市立科学館研究報告 21)。
地球が8回公転する(つまり8年)間に金星は13回公転し、8年後、両惑星は元の位置にもどります。
一定の時間間隔で金星と地球の位置を線で結ぶと、八重の五弁の花びらを示す、美しい模様が現れます。
この糸掛けアートでは、外側に地球軌道を模した直径76�僂留漾�内側に金星軌道を模した直径55�僂留澆鯢舛�、それぞれ52本、32本の釘を打っています(釘の本数は13:8の比になっています)。
外側(地球軌道)の釘から内側(金星軌道)の釘へ糸を掛け、再び外側の同じ釘に糸を戻した後、一つ先の釘へと移動して、同じことを繰り返します。
これは一定時間間隔ごとの地球と金星の位置を往復した糸で表現することに相当します。
制作には200m巻のミシン糸を2巻使いました。途中で糸巻から伸びた糸が絡まってしまい、解きほぐすのに四苦八苦しました。
よほどゴルディアスのように結び目を切ってしまおうかと思いましたが、なんとか解決しました。
制作過程を撮影したタイムラプス動画をYoutubeにアップしています。途中、何も動きがない空白の時間帯で糸の解きほぐしをしています。
ちなみに、地球が8回軌道を周回する(つまり8年)間に、金星は13回周回するので、8年間に5回、金星が地球を追い抜く「内合」が起こります(釘の本数52本も32本も5では割りきれませんので、この糸掛けアートでは、釘の位置そのものが内合の位置を示すわけではません)。
この「内合」の場所は、ほぼ一定で、約1.6年(590日)ごとです。その5箇所の内合を順番に繋ぐと、五芒星"ペンタグラム"になります。
この糸掛けアートでは見づらいですが、金星のペンタグラムを白い糸で表現しています(糸掛けアートでは、五芒星は上下逆さになっています)。
このため、五芒星は古来、金星の象徴(シンボル)とされていました。
※月刊うちゅう2023年5月号も参照ください。