本ページは、家元肇氏(大阪教育大学)の作成されたプログラムを加藤が少し加工しました。加工・転載を許可された家元氏のご協力に感謝致します。


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星のみ 星座線 星座絵 バイエル符号・星名 星雲・星団

星のみ

みずがめ座
学名 (略符) Aquarius (Aqr)
属格 Aquarii
概略位置
(赤経,赤緯)
( 22h 20m , -13°)
   
20時に子午線を
通過する時期
10月22日
星の数 (6等以上) 110
面積 (平方度) 980
星座解説


DUMMY

 黄道第11星座.占星術では宝瓶ほうべい)宮.
 設定者はプトレマイオス.

 起源は古く,メソポタミア時代の彫刻にすでに見られますが, 大きい割に明るい星がないので,少年が水瓶を肩にかかえている姿を捉えるのはむずかしいでしょう.水瓶から出た水は,南にある魚(みなみのうお座)の口に注いでいます.

 三ツ矢の形が唯一目につきますが,これが水瓶にあたります. 中国ではこの三ツ矢を三角に結んで墳墓(ふんぼ)と呼んでいたそうです.

 水瓶を持つ人物が誰かについては,いろいろな見方があります.ギリシャ神話によると,トロイアの王子で美少年ガニメデ(ガニメード,ガニュメデス)が 山で羊の番をしていたところ,大神ゼウスが変身した鷲(わし座)が飛んできてガニメデをさらっていきました.オリンポス山に連れていかれたガニメデは,神々の館で神酒を酌取りする役を与えられ,年を取ることなく幸せに過ごした,というのが一般的なお話です.

 古代バビロニアでは,太陽がこの星座に入る季節は雨季を迎えるので, ここに水に関係のある星座ができたのではないかと言われています. このみずがめ座をはじめ,うお座,やぎ座(下半身が魚),みなみのうお座等, 秋の星座の多くが水に関係のある星座で占められているのも同じ理由からのようです.

みずがめ座の神話

 みずがめ座となっている水の運搬人ガニュメデスはオリュンポス山頂に住む神々に水の入った杯を運ぶ役目をおっていました.星座の上では南の魚の口に水を注ぎ入れている姿に描かれていています.
 ガニュメデスはトロス王(この名前からトロイアの町の名となる)の息子でした.ガニュメデスの話は人攫いというおぞましい話です.ガニュメデスはある日,父の羊たちを見ていた時にさらわれました.ある話ではさらったのは夜明けの神のエオスだったとも言います.彼女は若い男にぞっこんだったのです.ゼウスはガニュメデスの美しさに気づいてエオスから彼を奪ったといいます.
 最もよく知られている話では,羊飼いの少年の美しさに引きつけられて,人攫いの鷲を送ったのはゼウスであったと言うことです.また,鷲はゼウス自身であったという話もあって,王にふさわしい格好に変身したとも言われています.少年はオリュンポス山に連れてこられて神々の下僕となり,酒宴において神々が飲む水とネクター(神酒)の混合したものを注ぎまわっていました.
 これはナイル川の神を象徴した話であり,エジプト起源である,と言う人がいます.水がめから注がれる水の流れはナイル川そのものを表しているかも知れません.
























天体解説

 

主な恒星
符号 名前 意味 等級 距離
α サダルメリク 王の幸運 3.0 1100

スペクトル型:G2Ib

β サダルスウド 幸運中の幸運 2.9 1030

スペクトル型:B9III

δ スカト 3.3 85

スペクトル型:A3V

R ---  --- 6: 800
スペクトル型:M7e.半不規則変光星で,6〜11等で変動します.平均周期386日.B2型星と連星系らしく,共生星の一つです.

星雲・星団・その他
M2 (NGC7089)

球状星団.6.3等.赤経21h33.5m,赤緯-00°50′.

M72 (NGC6981)

球状星団.9.8等.赤経20h53.5m,赤緯-12°32′.

M73 (NGC6994)

M番号はついていますが,単に4個の星の集り.赤経20h59m,赤緯-12°37′.

NGC7009

土星型の惑星状星雲.W.ハーシェルが発見.赤経21h01m,赤緯-11°34′.

NGC72293

らせん状,リング状の惑星状星雲.こと座のM57に似ています.赤経22h27m,赤緯-21°06′.

流星群:みずがめη

出現期間は5/3-10.極大は5/4-5.極大時の1時間あたりの出現数は約10個. 母天体はHalley(ハレー)彗星.

流星群:みずがめδ
出現期間は7/27-8/1.極大は7/28-29.極大時の1時間あたりの出現数は約20個.