DUMMY
黄道第3星座.占星術では双子(そうじ)宮.
設定者はプトレマイオス.
1等星のポルックスと2等星のカストルが仲良く並んでいるのが目につきます.
この星は英名で「ジャイアンツ・アイズ(巨人の目)」と言うこともあります.日本でもこの2星が並んで輝くのが注目されたようで, 猫の目,蟹の目,眼鏡星,にらみ目,かどぐい(正月に飾る松の枝)星, また,カストルは白色,ポルックスは橙色なので,
カストルを銀星,ポルックスを金星と呼ぶ地方があったそうです.キリスト教でも「アダムとイブ」ということがあり,文化圏が違ってもこの2星を一対と見ているのは面白い.
現在,η星付近に夏至点があり,夏至(6月22日頃)の時期には,このあたりで太陽が輝いています.
この頃太陽は最も高く上がりますから,ふたご座もそれくらい高く上がるということです.
ふたご座の神話
ふたご座の双子はカストルとポリュデウケス(ラテン名ポルックス)とされています.母はスパルタの女王レダで,白鳥に姿を変えたゼウスに誘惑され,双子を生むことになりました.それは夫のチンダレウス王と寝ていた夜のことでした.
生まれた双子のうち一人ポリュデウケスはゼウスの血をひいていたため不死身でした.カストルは普通に寿命を持っており,チンダレウス王の息子でした.別の話によれば,同時に生まれた2人の少女がいたそうです.一人はヘレンで,トロイア戦争に巻き込まれることになります.もう一人はクルテムネストラでした.子どもたちは卵から孵ったとされています.それは多分,ゼウスが鳥の姿となって女王を誘惑したからでしょう.
カストルとポリュデウケスは父親の異なった双子でしたが,二人は分かちがたく親密で,互いに誠実でした.双子とも狩と戦いに秀でていた.ポリュデウケスはボクシングの王者であり,カストルは有名な乗馬の名人でした.彼は剣にも優れ,若きヘルクレスに剣術の手ほどきをしたこともあありました.
双子は金毛の羊を探し出すためイヤソンおよびアルゴ船の乗組員と共に船出し,航海途上でさまざまな冒険をしました.カストルは別の双子イダスとリンセウスと出会った結果,命を落してしまいました.別の話では女たちや,その他のことや,牛を巡って争い,その後に続いた戦いの中でリンセウスはカストルを剣で突き刺し,そしてポリュデウケスはリンセウスを殺してしまいました.イダスはポリュデウケスに挑んでいきましたが,ゼウスは雷を落して彼を殺してしまいました.
ポリュデウケスは片割れを亡くして悲嘆に暮れていました.彼はゼウスに兄弟で不死を分つように祈りました.ゼウスは二人に慈悲をかけ,星々の間に永遠に一緒にいられるようにふたご座としたということです.
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主な恒星
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符号
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名前
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意味
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等級
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距離
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α
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カストル
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双子の兄の名
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1.6
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52
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双子の兄にあたる2等星.スペクトル型:A1X+A2Xm.
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β
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ポルックス
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双子の弟の名
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1.1
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34
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双子の弟にあたる1等星.スペクトル型:K0Vb.
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γ
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アルヘナ
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曲ったもの
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1.9
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100 |
スペクトル型:A0IV. |
ε
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メブスタ
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のばした前足
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3.0
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700 |
スペクトル型:G8Ib |
ζ
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メクブタ
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ちぢめた前足
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4〜5
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1500 |
スペクトル型:F7Ib〜G3Ib.最も明るいセファイドの一つ.周期は10.15日で,4.4等〜5.2等で変光する. |
μ
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2.9
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230 |
スペクトル型:M3IIIab.変光範囲の小さな不規則変光星 |
U
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14.
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矮小変光星あるいは激変星と呼ばれる変光星で,ミニチュア新星とも見られます.通常14等ほどであるが,時々9等まで明るくなります. |
星雲・星団・その他
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M35 (NGC2168)
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散開星団.光度5.3等.赤経6h8.8m,赤緯+24°21′.η星の近くに見えます.
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NGC2158
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星数の多い散開星団で,M35の南すぐのところにあります.球状星団との中間的な特性を持っています.赤経6h43m,赤緯+24°06′.
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NGC2392
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惑星状星雲.愛称,エスキモー星雲.赤経6h26m,赤緯+24°01′.
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IC443
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超新星残骸で,電波源にもなっています.赤経6h14m,赤緯+22°48′.
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流星群:ふたご
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出現期間は12/11-16.極大は12/12-14. 極大時の1時間あたりの出現数は約60個. 母天体はPhaethon(フェートン)?
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