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わし座 Aql

星座解説 天体解説

 わし座.夏の天の川の東岸にある星座.
 設定者はプトレマイオス.

 一等星アルタイルを中心とする比較的小さな夏の星座.アルタイルを真中にβとγ星が三つ並んでいる姿が印象的です.アルタイルは七夕では牽牛星で,織女のベガとの間は約16光年の距離があり,これを時速200km(ほぼ新幹線の速度)で走ったら約7000万年かかります.

 η星は7.1764日周期で4等から5等まで変光するセファイドで,ケフェウス座δ星の変光が発見される前年1783年にグドリクの友人エドワード・ピゴットが発見しています.光度曲線にこぶがあるのが特徴です. 

 V603は1918年に出現した新星で,極大光度-1.4等に達し,ここ300年では最も明るい新星となりました.その後,拡散していくガス殻が見つかりましたが,やがて霧散してしまいました.

 バンビ−スブロック星(ロス652b,ウォルフ1055b)は赤色矮星で,今までの中で実視光度が最も小さな星に属しています.BD +4°40489という9等星の伴星で,実光度は太陽の250分の1しかありません.


■夏の大三角形■
 こと座のベガ,はくちょう座のデネブ,わし座のアルタイルを結んでできる三角形を「夏の大三角形」と言います.

 
主な恒星
符号 名前 意味 等級 距離
α アルタイル 飛ぶ鷲 0.8 17
スペクトル型:A7V.七夕の彦星.高速自転星.
γ タラセド 襲うもの 2.7 270
スペクトル型: K3II.
ζ デネブ 鷲の尾 3.0 83
スペクトル型:A0Vn.高速自転か.実視連星.
 

 

星雲・星団・その他
NGC 6781
しゃぼん玉のような姿の惑星状星雲.
NGC 6709
散開星団.
NGC 6814
渦状銀河.
B 143
γ星の近くにある暗黒星雲.直径30分ほどの塵雲で,天の川の星たちがすっかり抜けたように見える.近くにB142,B133等がある.
NGC 7662
わずかに楕円形をした明るい惑星状星雲.8.5等.赤経23h23m,赤緯+42°12′.










わし座の神話


 わし座の鷲はゼウスの鳥でした.ゼウスの落雷を運び,その後取り戻すということをしていたので,しばしば雷鳥(サンダーバード,北米インディアンの間で雷雨を起こすと信じられた巨鳥)と呼ばれていました.
 それはタイタン族のプロメテウス(太陽光を盗み取り,葦に包み,火の贈りものとして人間に与えた)の罰を実行した鷲でした.神にしか無い力をプロメテウスが人間に与えたことにゼウスは怒り狂い,それで,ゼウスはコーカサス山地の岩にプロメテウスを縛りつけ,毎日,その鷲がやってきてはその肝臓を食いちぎるようにしました.プロメテウルは不死身のタイタンだったため,死ぬことはできません.毎晩肝臓は元通りになり,鷲は次の日もそれをついばみにきました.
 ある話では,わしの星座はみずがめ座と関係があるということです.みずがめ座はトロイアのトロス王の息子ガニュメデスを表しています.ガニュメデスはとても美しい若者でした.ゼウスはその少年にひどく興味をそそられ,鷲をトロイアに遣わしました.鷲は少年をさらい,その爪にひっかけてオリュンポス山まで連れてきました.オリュンポス山でその少年は神々へ聖杯を運ぶことになりました.
 や座は,ある話によれば,その鷲を殺した矢であると言います.プロメテウスを災難から救い出すため毒矢で鷲を殺したのはヘルクレスでした.ヘルクレスは2番目の冒険として退治したうみ蛇の血を毒とした矢を使いました.ゼウスはその鷲が忠実に仕えたことに対する褒美として星々の間に配したということです.