第35回 2010年6月6日15:30〜
場所 工作室
参加者7名

テキスト49ページ、第3章 粒子の生成・消滅。この章の前半は相対論。ローレンツ変換と相対論的効果がコンパクトにまとめられてました。ローレンツ変換の導出はコンパクト。要はココにある(1)(2)が成り立つように、(3)〜(6)に出てくる16個の係数を求めなさいということ。しかし、独立した16個の係数を求める必要はなく、3個の係数を求めれば良いことになる。
ローレンツ変換は、(x,y,z,t)系から(x',y',z',t')系への座標変換であるが、(ct,x)→(ct',x')の変換とみることもできるし、さらに、(τ,x)→(τ',x')の変換(これは(τ,x)空間内の回転とみなせる。ただし、τ=ict)とみることもできる。回転という変換は「向き」は変わっても長さは変わらない。ローレンツ変換は、(ct)^2-x^2-y^2-z^2という量は不変だったが、まさにこの「長さ」を変えない回転だとみなせるのである。ローレンツ変換を2回施すことは、2回回転させることに相当する。すると、速度の合成などの公式が容易に導けることも分かった。また、時間の遅れやローレンツ収縮ということが起こるが、それはどういうことを意味するのか、ミュー粒子を例にとり具体的に学んだ。次回は、4元ベクトルから。

つぶやき  現代的ではないと思うが、ハミルトンの4元数で相対論を書けるのだろうか。おそらく書けるのだろうけど、それで見通しが良くなるとかのメリットはたぶんないから流行らなかったんだろうな。