問題です。50、100、500に共通するものは何でしょう。
これだけでは、何のことがさっぱり分からないですよね。数字に関するなぞ解きではありません。日本の硬貨と考えてもらうと、実は構成物質がニッケル(Ni)と銅であるという共通点が出てきます。これら硬貨は、Niを25%含む白銅です。
さて、このNiですが、17世紀末頃Niを含む鉱石をガラスの色づけに使っていました。その鉱石、紅砒ニッケルは当時銅の化合物と考えらていました。しかし、どうしてもこの石から銅が単離できないので、当時のドイツではkupfernckel=銅の悪魔と呼ばれていました。これがNiの名前に由来します。
Niの合金は2000年以上も前から使われていたようですが、金属単体として取り出されたのは、1751年A.F.クローンステッドが最初です。単体は伸ばすと薄い箔にすることも可能です。塊状のものは化学的に安定ですが、微粉末状のものは発火性を持ちます。化合物は�恐舛里發里�多く、状態によって黄色や緑の色を示します。また、合金としてよく使われ、前回紹介したCrとの合金ではステンレス、電熱線に使われるニクロム、熱電対に使われるクロメルなどとして加工されます。Niは、現在世界約1億4000万t埋蔵されていると見積もられており、最大の埋蔵量を誇るのがキューバ、続いてカナダとなっています。日本には採掘価値のある鉱床はありません。
最近Niの価格が安くなってきているので、アメリカではNiだけを精練している工場は閉鎖されたそうです。それから、宇宙からやってくる隕石にも鉄やコバルトとの合金として含まれています。カナダ・サドベリーにある世界最大のNi鉱山は、隕石によるものではと考えらる事もあるそうです。 さて、他の変った話題としては、スイカの生育関するものです。スイカの生育でNiが過剰になると葉緑素ができなかったり、葉が枯れてしまうという現象がおこります。Niが多くなりすぎると鉄を吸収しにくくなり、生育に悪影響を与えるためです。
(うちゅう1999年3月号より)
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