レニウム(Re)
周期表の下の方になればなるほど書くネタがつらくなってきます。書き手の勉強不足のせいもあるのですけどね…。今回の元素も、少々手ごわい相手です。それは、
放射性元素を除いて、一番最後に発見された元素番号75番のレニウム(Re)です。
発見されたのは、1925年のことで、この元素の発見以降は、すべて放射性元素の発見及び製造となります。発見者はドイツの科学者ノダック、タッケ、ベルク氏ら3人です。ガドリン石からReを濃縮して取り出し、X線分析によって新しいスペクトルを確認したのです。「新しい元素があるのではないか」と、めぼしをつけてから約3年の月日が流れていました。そして、3人は、祖国の有名なライン川のラテン名からレニウム(rhenium)と名づけました。
また、周期表を作ったメンデレーエフは、周期表を作って、このReの位置に、未知の元素があるに違いないと予想し、ドビマンガンと名前をつけていました。
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| 科学館展示場のRe |
さて、Reの性質は、原子量186.207、密度21.0g/��3、融点3,180℃、沸点5,600℃の銀白色の金属です。融点は、タングステンの3,410℃についで2番目に高い温度になっています。そして、硝酸や硫酸には溶けても塩酸には溶けないという性質もあります。
Reは、埋蔵量が、11,000トンと推定され、ロジウムやIrのように非常に存在量が少ない元素です。そして、年間生産量が2000年の実績で43トンほどになります。一番の産出国がチリで約15トン、ついでアメリカの9トンとなっていて、主にモリブデン鉱石を処理して酸化物として得られます。価格も高く、2000年の平均で1kgあたり780ドル、つまり約95,000円になります。この値段は、Ptや金には及ばないにしろ、なかなかいい値段ですね。
なじみのない金属だけに、ふだんの生活ではあまり身近なところには使われません。主な用途としては、航空機のジェットタービンや、質量分析計のフィラメント、それから耐震性の要求される電球のフィラメントなどです。フィラメントのメインの材料は、タングステンですが、ここにReをまぜるとフィラメントの強度が増すのです。
(うちゅう2002年4月号より、一部改編)