【星連】ファンのみなさま (^^)/ 渡部@大阪市立科学館です。 * この原稿は、使用自由・転載自由・改変自由です 渡部@大阪市立科学館 * ■第40回【星空の連帯】全国版の参加ガイドです。 ◇目標   おりひめ星を探す(初夏の星を見る) ◇観察時刻 4月29日(土) 20:00〜22:00のうち、5分間以上 ◇観察場所 東から北ができるだけ開けているところ ◇準備   時計・メモ用具・できれば双眼鏡(オペラグラスでもないよりまし) ◇防犯   あまり遠くへ行ったりしない。やむをえないときは防犯ブザーなど       家の人と一緒に探すのも方法です。 ■観察 ▼みつける−ヒント1で  目標の「おりひめ星」は、北東の地平線から上ってきます。  地域によって、見える高さは違いますが、早い時間=低いところ  で見つけられるほど「スゴイ」ですよ! 北東 と 高さのヒント  だけでみつけたら、ますますスゴイ!!  なお、双眼鏡でみると目で見えない星も見えます。 表.おりひめ星が見える「高さ」 地平線からの仰角を角度で表す。10度以下で見つけるのは難しい。 角度の10度は、腕をいっぱいにのばした「ゲンコツ」の縦の長さ1個分      20時 21時 22時 −−−−−−−−−−−−−−−− 稚内   12度 20度 30度  札幌   10度 19度 28度 仙台   7度  16度 26度 新潟   6度  15度 24度 東京   5度  14度 24度 大阪   2度  10度 20度 福岡   −−   7度 16度 鹿児島  −−   5度 15度 那覇   −−  −−  10度 与那国島 −−  −−   5度 小笠原  −−   9度 20度 −−−−−−−−−−−−−−−− ▼みつける−ヒント2  北東 といわれてもよくわからないときは、、  ・方位磁石を使う  ・地図で確かめる  でもいいのですが、せっかく星が見えるのですから、星から探しましょう。  実は、南東 の空高いところに とてもいい「目印」があります。  ・オレンジ色の明るい星「アークツルス」  ・白い明るい「スピカ」  この2つの星の間(ややスピカより)が 南東 の方向です。  この二つの星の間を向いて、真左が、北東になります。 ▼みつける−ヒント3、、  なにかいい方法を思いついたら、教えてくださいね。 ■おりひめ星に向かって進め    私たちの地球が太陽のまわりをまわっている  1727年にこのことがはっきりしました。  ブラッドリという人が、地球が動いている証拠「光行差」を  発見したことによります。  光行差というのは、星から飛んでくる光が、地球が動いている  ことで、方向がずれて見えることです。  この説明の例えに、雨降りが使われます。雨が真上から降ってきても、  歩くときは、カサをナナメにさします。走ると、もっと前向きになります。    雨はまっすぐ降っているのに、ナナメにカサをさす。これを行差といいます。  光はまっすぐきてるはずなのに、ナナメからくる。これを光行差です。  ともかく、光行差で、地球は太陽の周りをグルグルまわっている。  いつもいつも進む方向を変えている、右?をむいたり、左?をむいたり  していることがわかりました。  では、太陽はどうなんでしょう。宇宙にじーっとしているんでしょうか?  1838年 ハーシェルという人が、太陽は「銀河系」というたくさんの  星の集まりの中にいることを発見しました。ハーシェルは、太陽が  銀河系の中心にいると考えました。そして、それは80年信じられていました。  でも、1918年、シャプレーという人が、球状星団という天体を観測して、  太陽は銀河系の中心には「ない」ということを発見したのです。  太陽は、なんと銀河系の中心から3万光年も離れたところにあったのです。  中心になければ、太陽はじーっとしているのでしょうか? まわりを  まわっていると考えるのが自然ですね。    1927年、オールトという人が、太陽の近くの星の動きをしらべて  銀河系の中を太陽が動いていく様子を調べました。  これは、たくさんの魚の群のなかの一匹が、群の中で自分がどう動くのかを  調べるようなもので、かなり難しいことです。でも、オールトはそれを  なしとげました。  しかし、実は、太陽が動いていることはそれ以前からわかっていました。  別に超能力をつかわなくても、わかるのです。  太陽の近くの四方八方の星の動きを調べ、こんな感じになっているとします。      ←             ←←←←←  ←     太陽     ←←←←←     ←    ←←←←←  実は、太陽はこういう風に動いていると考えるほうが当たっているのです。    ←←←             ←←←  ←←←   ←←太陽     ←←←     ←←←    ←←←  このように太陽はある方向に動いている、その方向を「太陽向点(こうてん)」  といいます。この太陽向点は、なんと、1783年に発見されているのです。  その発見者は、実はハーシェル。  ハーシェルは、銀河系を発見する前に、太陽が宇宙空間を地球やほかの惑星を  つれて、突っ走っていることを確かめていたのです。  そして、ハーシェルは、太陽向点が、おりひめ星のほうだということを  確かめていました。  なお、これは一時的に向かっている方向です。酔っぱらいがうろうろと  あるく、その一歩がおりひめの方向で、行こうとしている家  または、次の赤ちょうちんの方向は、はくちょう座のほうだということが、  知られています。  いまから200年前。人類は、宇宙をいく太陽系の姿を見いだしました。  しかし、この事実は、意外としられていません。  おりひめ星をみたら、私たちの太陽が私たちもつれ、あちらに向かっている  (ただし 千鳥足の一歩)ということを思い浮かべてください。 ■おりひめ星の名前  おりひめ星はヴェガ(ベガ)ともいいます。落ちる鷲(わし)という意味で、  織り姫 とはなんの関係もありません。たまたま 同じ星に名前をつけたの  です。さらに 星座は こと座 ですが、これまた意味が全然違いますね。  同じ星を見ても、まったく違う名前を考えることもあるわけです。  ちなみに彦星はアルタイル(飛ぶ鷲)で、わし座 です。  こっちは、ちょっとだけ一致していますね。 ■街中のおりひめ  インターネットベガ(大阪市のインターネットプロバイダ)  テレスコープベガ(兵庫県の望遠鏡ショップ)  ORHIME(愛媛インターネット協会: Organization of Regional internet in eHIME)  VEGAミュージックエンターテイメント(MP3音楽配給会社)  おしゃれサロンVEGA(兵庫県のトンデモ系ショップ トルマリンに波動)  天文大百科VEGA(天文事典CD−ROM)  VEGA−NET(神奈川のインターネットプロバイダ)  VEGAリサーチ(東京のハイテク系リサーチ会社)  VEGA(音声・点字入力をサポートしたパソコンエディタ)  VEGA(東京の雑貨屋)  VEGA(アメリカのサーバコンピュータの商標)  ベガ ホクトベガ(競走馬)  VEGAクライム(ラリーレース)  ベガ(格闘ゲームのキャラクター)  宝塚ベガ音楽コンクール(ピアノ・木管楽器の音楽コンテスト)  光速電神アルベガス(アルタイルとベガ? ロボットアニメのヒーロー)  ベガルタ仙台(J2サッカーチーム ベガとアルタイル)  Las Vegas(なんか関係あるのかな)  織り姫農園(新潟の農園) ■七夕祭りを英語でいってみたら  徳山女子大の方がこんなページを開いています。  http://www.tokujo.ac.jp/Tanaka/Hello7/asami-h7.htm 渡部義弥の Fun! Science http://member.nifty.ne.jp/science/