星空の連帯ファンのみなさん こんにちは 渡部@大阪市立科学館です。 第2回・星空の連帯の案内です。▼転載・コピー・文書改良はご自由に(^^)/▼ ■はじめに  第1回の【星連】は盛り上がりましたね。いろいろな発見が各位にありました。  でも、寒い中、風邪をひいた方がいないかとちょっと心配です。  次の【星連】はなんと元旦です。しかも、ちょっと長めに観察してもらいます。  家の中からでも大丈夫です。都会でも余裕です。さあ、なんでしょうか? ■いつ:1月1日 日の入り少し前〜暗くなるまで  地方によって時刻が違いますので、後の表を参照して下さい ■目標:初日の「入り」(太陽と夕暮れの空)  日が沈み、そして暗くなっていく空をじっくりと観察したことがありますか?  それはとてもステキな光景なんです。  日本中の多くのプラネタリウムで、日の入りから解説をはじめていますが、  その情景が見たいからプラネタリウムに来る人もいるぐらいです。  元旦は、都会でも空気が澄んでいます。地平線や山の端に沈んでいく日の入りを  見るにはベストです。今年始めての日の入りを観察しましょう。  #落ち込むなあという方は、今年の落ち込みを全部この日に済ませましょう、 ■準備:  防寒・防風:家の中からなら問題ありませんね。   外で観察するさいは、寒さと、風に気をつけてください。特に海の近くでは、   夕方は風がやむ(なぎ)ところが多いのですが、しばらくすると吹き出します。   必ず風を通さないもの(ウィンドブレーカなど)を着て下さい。  飲み物など:お茶・紅茶・コーヒー・ビールなどは控えましょう   いずれも、オシッコが近くなる(利尿作用がある)飲み物です。  道具:時計・モノサシ・筆記用具(回覧板などをまわす板があるとよい)・   (あれば、方位磁石)  防犯:気をつけてください。痴漢撃退ブザー、愛犬など。   友達や家族のグループででかけるといいでしょう。正月は暴走族などが、   からんできたりしますので、あまり人混みのところはやめましょう。  下見:山の谷間で観察する場合は、観察場所から山を仰ぐ角度を下見しておき   ます。後の、各地の日の入りの時刻の表を参考にしてください。 ■観察  南西方向にできるだけ遠くが見える、見晴らしのいいところに行きます。  遠くの山の稜線や地平線・水平線が見えるといいですね。  また、できるだけ、街灯から離れて下さい。  日の入りの10分前くらいから観察を始めましょう。  各地の日の入りの時刻は、後のほうに掲げました。  表の地名から大きくはずれるところで観察される方は申し出てください。  太陽が沈んでいく様子を次のように記録していってください。  もし、天気が悪いようでしたら、家の灯りを消して、空の色を明るさを  記録します。  時刻 : 記録内容 < 空の色、太陽の色、空の明るさ、温度、風、  時刻 : 記録内容 <  気が付いたことを「1行にひとこと」ずつ書いていく。  時刻 : 、、、  <   街灯が付いた、家の灯がついたなど、、、、、  、、、、  時刻 : 日が沈んだ < 晴れていたら、必ず書く  、、、、、、、  時刻 : もう書けない < 手元が見えなくなったら終了。 ■注意:  太陽をじっと見過ぎると、目がおかしくなってしまいます。  また、あまり早くから観察しないのがポイントです。  早くから観察したい場合は、サングラスなどを活用してください。  カラーフィルムの黒い部分は危険です。  またくれぐれも、望遠鏡で太陽を直接見ないで下さい!! ■予想を3つしておきましょう。  手元が見えなくなるのはいつ頃でしょうか? 日の入り後  分  夕焼けは、いつまで残っているでしょうか? 日の入り後  分  夕焼けと、青黒い空をつなぐ部分の色はどうなっているでしょうか? ■各地の日の入りの時刻の予想  那覇:17h49m 長崎:17h25m 佐賀:17h22m 福岡:17h21m 鹿児島:17h25m 熊本:17h22m 宮崎:17h21m 大分:17h17m  松山:17h11m 高知:17h09m 高松:17h05m 徳島:17h03m  山口:17h15m 広島:17h11m 松江:17h06m 岡山:17h04m 和歌山:17h00m 鳥取:17h01m 神戸:16h59m 大阪:16h58m  京都:16h56m 奈良:16h57m 大津:16h56m 福井:16h52m   津:16h54m 金沢:16h48m 岐阜:16h51m 富山:16h46m 名古屋:16h51m 長野:16h42m 静岡:16h46m 甲府:16h43m  新潟:16h35m 前橋:16h39m 横浜:16h39m 東京:16h38m 宇都宮:16h36m 千葉:16h37m 浦和:16h38m 水戸:16h34m  福島:16h30m 仙台:16h27m 山形:16h29m 秋田:16h26m  盛岡:16h22m 青森:16h20m 札幌:16h10m 根室:15h52m 小笠原:16h49m 南極昭和基地:日が沈みません 以上日本標準時(丸善・理科年表97年板参照)/以下現地標準時(独自計算)  台北:17h16m シドニー:20h09m(サマータイム)  南京:17h11m ボンベイ:18h13m マニラ:17h38m シンガポール:18h40m  パリ:17h05m ベルリン:16h03m モスクワ:16h08m ・時差と緯度経度を教えていただければ、計算します。 ■注意!! 地平線・水平線が見えない場所での日の入り時刻  山がせまっていて地平線が見えないところでは、早く日が沈みます。  山の仰角が1度につき5分早いと思って下さい。  仰角は、手をいっぱいにのばした先に持った5円玉の穴が0.5度、  おや指の幅が2度、ゲンコツの縦が10度というのが見当になります。 ■昼間の空が青く、夕焼けが赤いわけ  青空は青く、夕焼け赤いですね。でもなぜそう変わるのでしょうか?  太陽からくる光は、赤・青・黄色などいろいろな光を含んでいます。  でも、太陽以外の方向からは光がないですから、本当は空は青も赤も  関係なく、真っ暗なはずです。  ところが、地球には空気があって、空気は光をあさっての方向に  まき散らすことができるのです。これを難しい言葉では散乱(scattering)  といいます。意味のない言葉をまき散らす音楽をスキャット(scat)と  いいますが、語源は同じです。  さて、このスキャッタリング(散乱)は、空気の場合、青い光がおきや  すく、赤はおきにくくなっています(レーリー・ジーンズ散乱という)  そのため、太陽から大きくはなれた空も、青い光がスキャッタリングされて、  空が青く見えます。  一方、夕方は、太陽の光が横からやってくるため、青い光はみんな  あさっての方向にいってしまい、赤い光が残るようになります。そのため、  夕陽・夕焼けは赤いのです。月や星も同じよう沈む時は赤みをおびます。  もちろん、昇る時も同じです。 ----------------------------------------- .-~<-太陽光線   昼間  .-~ .-~ 大気を通る距離が短い ----------------------------------------- ------------------------------------------ 太陽光線- > ....----~~~~'   夕方 ....----~~~~ 大気を通る距離が長い ....----~~~~ ----------------------------------------- ■日の入りの定義  日の入りの定義は、見かけの太陽の上端が水平線に接した時です。  だから、山の端に太陽が隠れても、本当は日の入りとはいいません。  また、水平線を見下ろすような高いビルや山の上では、下よりも  遅く日が沈みます。ビルディングなどを見ていると、上の階ではまだ  日が当たっているのが分かる場合がありますね。  新聞などにかかれている日の入り時刻は、水平線が見えると仮定して、  計算上の値をだします。その差がどのくらいか観察してみましょう。  水平線が見えるところでも、日の入りの予報はずれることがあります。  これは、太陽が大気によって、実際よりも少し上に見える大気差(たいきさ)  という効果によります。大気差は、仰角0度では平均すると1度の半分くらい  ですが、温度・湿度・気圧など大気の状態によって変化します。  大気差は、大きなお風呂やプールに入ったときに、妙に底が浅くみえるのと  同じ原理です。お風呂ではお湯が光をまげますが、大気差は空気によって  光がプリズムを通ったように曲げられるのです。 ■プリズム効果とグリーン・フラッシュ  大気がプリズムになるのならば、虹のように太陽に色が分かれて見えそうですね。  実際その通りで、低い空にある惑星を望遠鏡で見ると色がついてみえます。  肉眼では、空気の揺らめきできらきらと色が変わって見えます。これを  プリズム効果といいます。もちろん、太陽も色が分かれるのすが、残念な  ことに、日の入り間際の夕陽はすでに赤い光ばかりが残っているので、  青の光などは見えません。  ところが、空気が澄んでいると、赤い夕陽が沈んだ直後に、緑色の部分が見える  ことがあるのです。これをグリーン・フラッシュ(緑色の閃光)といいます。  グリーンフラッシュは水平線や地平線(地平線の方がよい)に日が沈むときに  見えます。もやがたっているとダメですので、乾燥した冬の日がいいことに  なります。もちろん、日の出の時でもOKです。 ■日の入りの言葉  日が沈んでいくころの言葉はいろいろあります。  日没、日の入り、太陽が沈む、日が暮れる、日が落ちる、夕暮れ、灯ともし頃、  黄昏、薄暮、薄明。他にはどんなのを知っていますか? ■透明度(とうめいど)と視程(してい)  天文学では、空気の澄み方を透明度であらわします。通常1〜5まであって、  5が完全にクリアーな空、1がもやっている空です。  また、気象の世界では視程という言葉が使われます。どのくらいの距離まで  かすまずに景色が見えるかで、空気のきれいさを見るのです。  視程の観察は誰でもやれますが、毎日かかさず続けると、どんなときに空気が  きれいなのかが分かっていきます。 ■報告:あらかじめ、報告の元になる発言をつくっておきますので、それに Res を  つける形でお願いします。  発言の最初の行を SUB:【星連】報告@A県B町    2番目の行を RE:元発言の番号  として書くといいと思います。元発言は、年末に作っておきます。