せっけんの色と泡の色
読売新聞の読者からの質問に、科学館の学芸員が答えた内容をご紹介します。

質問:
せっけんやシャンプーなどには色がついているのに、どうして泡になるとすべて白くなるのか

お答え:
子どもの頃、シャボン玉を作って遊んだことがあるでしょうか。シャボン玉はほとんど透明で向こうが透けて見え、表面は少し虹色がついてキラッと光っていますよね。表面のキラキラは太陽の光や部屋の明かりが反射されたものなのです。

せっけんに色がついていても、シャボン玉は非常に薄い膜からできているので元の色は見えません。元の色が見えるためにはある程度の量が泡のない状態でまとまっていることが必要です。よく泡立てた泡の固まりはたくさんの小さなシャボン玉の集まりです。一つ一つの泡はほとんど透明で、外からきた光を少ししか反射しません。でも、たくさん集まって泡の固まりになると外から来た光のほとんどを反射することになります。

私たちの目は光をたくさん出すもの、反射するものを白い(明るい)、光を出さないもの、吸収するものを黒い(暗い)と感じるようにできています。したがって、まんべんなく光を反射する泡の固まりを白いと感じるのです。夏といえばビール。そういえばビールの泡も白いですね。

 

 


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