2000年ノーベル物理学賞決定
スウェーデン王立科学アカデミーは、10月10日、2000年のノーベル物理学賞を ロシアのヨッフェ物理技術研究所(A.F. Ioffe Physico-Technical Institute)の ジョレス・アルフェロフ(Zhores I. Alferov)と アメリカのカリフォルニア大(University of California)の ハーバート・クレーマー(Herbert Kroemer)、 アメリカのテキサス・インストゥルメンツ社(Texas Instruments)の ジャック・キルビー(Jack S. Kilby)の三氏に贈ると発表しました。

アルフェロフとクレーマーは、 異なる種類の半導体を積み重ねる「ヘテロ接合」という技術を開発しました。 ヘテロ接合によって量子井戸や超格子などを実際に作ることができるようになり、 高速トランジスタや半導体レーザー、 高輝度発光ダイオードなどに使われています。

一方、キルビーは集積回路(IC)を発明しました。 集積回路とは、トランジスタやコンデンサ、抵抗など複数の電子・電気部品を ひとつの半導体チップに組み込んだものです。


(U.S.Patent,3138743)

最初の集積回路は数個の部品を集積しただけでしたが、 集積技術がどんどん発達し、 集積部品の多い物は大規模集積回路(LSI:Large Scale IC)、 超LSIなどと呼ばれています。 現在パソコンに使われているCPUでは、 1個の超LSIの中に数百万個のトランジスタが組み込まれています。





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