火・水・木・金・土 夕方の西空に5惑星集合
2002年5月7日ごろを中心とした20日間ほど、夕方の西空に火星、水星、木星、金星、土星が集合しています。特に1日から10日くらいが見やすくなります。また、月が14日に水星、15日には火星と土星、16日には金星、そして17日には木星のそばを通っていきます。

こうした現象を見るには、特に予備知識はいりません。2002年の4月下旬から5月の中旬にかけて、夕方7時30分ころ、西がひらけたところをみれば、おおむね一列にならんだ惑星を見られるはずです。特に明るいのは木星と金星ですが、木星のほうが金星より空高くに見えるので間違うことはないでしょう。

  4月27日19時15分 大阪市内で撮影
  5月12日19時44分 大阪市内で撮影
カ メ ラ
:  デジタルスチルカメラ (PENTAX Optio 330)
焦点距離
:  7.6mm (35mm版換算で 37mm
絞   り
: F 2.6
露   出
:  2秒(4月27日) , 4秒(5月12日)
感   度
:  ISO 200 相当(4月27日) , ISO 100 相当(5月12日)
   (少し画像処理で強調しています)

図1.5月7日19時30分ごろの星空(西南西の明るい星はシリウス)

(ステラナビゲータにより制作)

惑星は、それぞれの周期で太陽をめぐり、地球もまた太陽をめぐっています。そのため、同じ方向に惑星がいっぺんに見えることはなかなかありません。まして、惑星がぴったり1点に重なることはないのです。

惑星 水星 金星 地球 火星 木星 土星
太陽をめぐる周期(日) 88.0 224.7 365.2 687.0 4332.5 10759.3
太陽をめぐる周期(年) 0.241 0.615 1 1.881 11.86 29.46

今回は、わりとせまいはんいに惑星が集まっていてひともとに見える珍しい機会だといえます。もし、惑星や地球を見下ろすことができれば、下図のようになっているはずです。

図2.5月7日、惑星を見下ろしたらこう見えるはず

これと同じように惑星がならぶのは、5つの惑星の周期の最小公倍数なので630兆年に1度となりますが、もうちょっとおおざっぱに、同じくらいの範囲に惑星が集まって見えるということだと、国立天文台天文ニュースによると6000年間に100回程度だそうです。次回は2040年に惑星が集合します。

 


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