小マゼラン雲での赤ちゃん星

赤ちゃん星、見つけた!(HST)

 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が南天の代表的な天体"小マゼラン雲"で まさに生まれつつある赤ちゃん星を撮影しました。 小マゼラン雲:NASA, ESA, and A.Nota(STScI/ESA)

 小マゼラン雲は天の川銀河(銀河系)のお伴銀河で、21万光年離れています(1光年は約10兆km)。
 
 今回撮影された「赤ちゃん星」は年齢500万才、重さは太陽の半分です。
 小マゼラン雲ではもっとも年を取っている星でも年齢が45億年ほどで、 非常に若い星の集団です(銀河系の最長老の星々は136億才です)。

 小マゼラン雲のように、小さく、星の材料となる水素ガスが多くまだあまり星を作っていない天体は はるか昔(宇宙が誕生してすぐの、今から136億年ほど前)、銀河系などの大きな銀河を作る基になったと考えられています。
 小マゼラン雲を詳しく調べることによって、銀河(銀河系)がどうやってできたのか、について知ることができるのです。

 このように遠く暗い天体を詳細に観測できるハッブル宇宙望遠鏡はスグレモノです。 これからも活躍してほしいものです。


※原文は英語ですがHSTのホームページをご覧ください。

★なお、3月1日より、小マゼラン雲など、南天の天体を紹介するプラネタリウム「南天の星空」を投影します。お楽しみに・・・。

2005.1.25記(石坂

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