祝!赤外線天文衛星「あかり」
ASTRO-F「あかり」(想像図)[宇宙開発研究機構]

ASTRO-F、打上げ成功!

 国産科学衛星ASTRO−Fが2006年2月22日06:28鹿児島県内之浦宇宙空間観測所からM-V(ミュー5)ロケット8号機に搭載されて打ち上げられ、 無事、計画軌道に乗りました!

 ASTRO−Fは本格的な赤外線天文観測衛星で、口径70cmの望遠鏡を液体ヘリウム170リットルによって−267℃(6K)に冷却し、 天体からくる微弱な赤外線(熱線)を精密に測定します。

 天体(恒星、惑星、銀河)が誕生する時には独特な赤外線を発することが分かっています。 天体からの赤外線を詳細に調べることによって、天体がいつどのような状態で、どのような経過をたどって形成されるのか、 知ることができるのです。
 天体からの赤外線は弱いため、大気にさえぎられて地上まで届きません。 そのために、宇宙空間に観測衛星を打ち上げる必要があります。
 これまでに各国が赤外線観測衛星を打ち上げて、その度に新しい大発見がありました。
 ASTRO-Fはこれまでの衛星よりもずっと高性能なので、天体誕生のナゾに肉迫できると期待されています。

 軌道に乗ったASTRO-Fは「あかり」と名づけられました。 天体からの「あかり」を探り、天文学に新たな「あかり」をもたらすことでしょう。


※参考資料:
 ・ASTRO-Fのホームページ
 ・宇宙開発研究機構プレスリリース

2006.2.22記(石坂

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