水星の東方最大離角

2006年2月24日、水星が見えた!

西空の水星(2006年2月24日18:27)  2006年2月24日水星東方最大離角となり、夕方の西の低空に見えました。
 
 水星は太陽系で最も内側の軌道を回る惑星で、地球から見ると、いつも太陽のそばにあります。 そのため、水星(や金星)は真夜中、空が暗くなった後には見ることができません。

 見えるのは水星が軌道上、太陽から最も離れる"最大離角"前後の時だけです(太陽よりも東側に離れるものを「東方最大離角」と言い、夕方西の空に見やすくなります)。
 理論上、最大の離角は28°ですが、今回の離角は16°でした。 水星の位置 それでも、時期的に水星の軌道面が地平線に対して立っているため、地平線からの高度が稼げて、見やすくなっていました。
 2006年2月28日までは日没後30分の高度が10度ありますので、晴れていたら、夕方の西の低空に注目してください。

 水星は「地動説」を提唱したコペルニクスですら見たことがなかったという、レアモノの惑星です。

 水星(左)は惑星なので、自分では光を出しません。 太陽の光が当たっている部分だけが明るく見えます(望遠鏡で拡大してみると、少しゆがんでいます)。 シリウス水星

 同じ画角のシリウス(右)と比較してみてください。 違いが分かるでしょうか?



2006.2.24(撮影・執筆石坂千春

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