中秋の名月

中秋の名月「十五夜」

 秋は月がきれいに見える季節です。 特に、「中秋の名月」はお月見の日。 丸い月を「豊かな収穫」の象徴として愛でる風習があります。
 ところで、今年(2007年)の中秋の名月は9月25日ですが、この日は満月にはなりません。 翌々日の27日が満月です。
今年の「十五夜」イメージ(撮影:石坂千春)

 中秋の名月は旧暦8月15日の夜に出る月のことです。 そのため、中秋の名月のことを「十五夜」といいます。
 旧暦では、新月(朔)の日を「一日(ついたち)」とする決まりです。 新月が月齢0ですから、十五夜は月齢14程度になります。
 一方、新月から新月までの期間を「朔望月」といいますが、約29.5日です。 新月から満月までの期間はその半分の14.8日程度ですが、月の軌道が円ではないため、満月になるのは13〜16日(旧暦の十四日〜十七日頃)の間でゆらぎます。 ですから、必ずしも「十五夜=満月」とはならないのです。
 十五夜(中秋の名月)の日付については、こよみハンドブックもご参照ください。
 また科学館友の会の会報「うちゅう」4月号にも「十五夜」関連の記事があります。

○おまけの話題:仲秋と中秋のちがい

  ・仲秋=旧暦八月
  ・中秋=旧暦八月十五日

です。

 「名月」は「十五夜」の月だけではなく「十三夜」を指すときもありますから、旧暦8月15日の月である「ちゅうしゅうの名月」は「中秋の名月」と書くのが正しい、ということになります。


※現在、日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月探査機かぐや月に向かっています。

2007.9.22記(石坂

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