赤ちゃん銀河が発見された

生まれたばかりの銀河はどんなすがただったのか・・・?

 「初期宇宙の国勢調査」で、117億〜130億年前(ビッグバンから7億5千万〜21億年)の宇宙に、予想以上に大型の銀河が存在することが明らかになりましたが、 では、銀河はいつ生まれて、生まれたばかりの赤ちゃん銀河は、どのようなすがただったのでしょうか?
134億年前の赤ちゃん銀河(?NASA, ESA, and L. Infante (Pontificia Universidad Catolica de Chile))

 ハッブル宇宙望遠鏡HSTが発見したのは、ビッグバンから4億年ほどしかたっていない宇宙にあった、小さな、暗い銀河でした。
 その大きさは、天の川銀河の伴銀河である大マゼラン雲くらいですが、ものすごい勢いで星を作っていました(元気な赤ちゃん銀河の産声といったところでしょうか・・・)。

 こうした赤ちゃん銀河は、小さくて暗いので、本当なら見えないはずですが(写真を見ても「よくこんなの見つけたな!」と驚きます・・・)、 手前にある銀河団MACS_J0416.1-2403が重力レンズとなって光を集め拡大してくれたおかげで観測されました。

 今回の発見で、134億年前の宇宙に赤ちゃん銀河があることが分かりましたから、今後もっともっと発見されれば、銀河がいつ生まれ、どのように成長してきたのか知ることができます。
 今後の観測に期待しましょう!

※原文は英語ですがHSTのプレスリリースをご覧ください。

2015.12.26記(石坂

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