『しし座流星雨がやってくる』

渡部潤一
誠文堂新光社 1500円+税

33年ごとに、多数の流星を見せる「しし座流星雨」。前回の1965・1966年は、多数の流星が見られました。特に1966年はアメリカ西部では1時間に10万個という、猛烈な流星嵐となりました。1798年の出現では、フランス革命のさなかで、ロマン・ロランの戯曲にもなっています。 大変ドラマティックなこの現象を、国立天文台の助教授で流星・彗星などの専門家である筆者が、現在進行形の様々なエピソードをまじえながら、生き生きと描いています。特に日本のアマチュア天文家の活動が、高校生のものもふくんで描かれており、特に中・高校生には勇気を与えるのではないでしょうか。

巻末に各種の観察会や、研修会、プラネタリウムなどの情報もありますが、これは、1998年を前提にかかれているため古くなっていますがしかたないでしょう。それをさしひいてもおもしろいのが本書です。なお、ちょっとだけ易しい本に長沢工著「流星と流星群」があり、これもオススメです。


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