長谷川能三のHP気象光学現象 > 虹  





 「気象光学現象」の中でも一番よく知られている虹ですが、地域によっては案外見える機会は少なく、大阪では年に数回程度しか見えないようです。
 虹は、空中にある小さな水滴によって、太陽の光がいろいろな色に分かれて見える現象で、太陽の反対(方角・高度ともに)の位置を中心に、半径約43度の円を描きます。 このため、夕方なら東の空、朝なら西の空に見えます。 太陽の高度が低い(日没近いか日の出直後)ときには半円状ですが、太陽の高度が高いと半円の上の方の一部しか見えませんし、太陽高度が43度より高いと虹は見えません。
 虹の大きさの半径43度というのは非常に大きくて、普通のコンパクトカメラでは、全体を1枚の写真におさめることはできません。
 さらに、通常の虹の外側に、副虹という色の順番が逆の虹が見えることがあります(副虹に対して、通常の虹を主虹と呼びます)。 副虹は主虹と比べて淡いので、注意してみないと気づかないこともあります。 また、霧などのように水滴が非常に小さいときには、虹の色がはっきりせず、ぼんやりした円弧となります。 これを白虹と言います。

2007年2月28日(水) 9時10分 2003年9月21日(日) 17時56分 2006年11月20日(月) 15時06分


携帯電話のカメラで撮影した虹
携帯電話のカメラは、レンズの焦点距離がほとんど表記されていませんが、「自分撮り」のため、広視野のレンズが使われているものが多いようです。 初期のものは周辺の画質が悪いものも多かったのですが、CCDの画素数が増えた分、レンズも収差の少ないものが使われています。

2004年7月9日(金) 17時50分 2003年9月24日(水) 17時26分 2003年7月23日(水) 18時42分


噴水や水まきによる虹
噴水などによってできる虹も、自然の虹と同じ方向に同じ大きさの角度で見えます。 近距離のため小さく感じるかもしれませんが、普通のコンパクトカメラで写真に撮ってみると、やはり一部しか入りません。