磁石のテーブル

磁石のテーブルと南部陽一郎博士(2008年ノーベル賞)
20106月16日
磁気コンパスで磁区を観察する展示装置。この装置は直径1mのターンテーブルにカーアクセサリー用の磁気コンパス(直径3cm)を1000個を敷き詰めただけのものである。
@磁力線の観察


磁石が1個の場合はもちろんのこと、2個を使用すれば 磁力線の相互作用も観察可能。
A磁区構造の観察

磁気コンパスの矢印が磁区を見せる。磁気コンパス集団全体を回転させても磁区は形をほとんど変えず、外場(地磁気)にほとんど影響されないことが分かる。
B相転移(キュリー温度)、強磁性体の高温状態・低温状態の観察


磁石で磁気コンパス集団をかき乱すことが高温状態に(上)、その後、磁気コンパス集団が安定することが低温状態に下)対応する。
磁区の特徴
@ 地磁気の影響をほとんど受けない。
A 磁区内のコンパスは結晶軸方向を指す。
B 磁壁は結晶面と一致する。
C境界面にある磁気コンパスはその面方向を指して揃う。
「自発的対称性の破れ」の観察
文献
1.Y.Soito and K.Yasue: "Pedagogic Demonstration of the Spontaneously Broken Symmetry by Magnetic Compasses" Frontier Perspectives, Vol.10,No.1(2001)28
2. 斎藤吉彦:「新展示装置、磁石のテーブルについて」大阪市立科学館研究報告12,57-62(2002)