『科学談話室』の話題より | ||
[danwa:0220] ビックバンの謎に迫る…ような気がするようなしないような。 | |
Date:Tue, 9 May 2000 20:22:53 | From: 吉田 |
M78星雲まで電報を追いかけてフリーズドライした吉田です。 何だか談話室の会話?が止まっているようなので、またまた変な疑問です。 【疑問】 ゴールデンウイークはどうしてゴールデンなんでしょうか? ダイヤモンドウイークの方が高そうですが・・・。 でもゴールデン洋画劇場とかネスカフェゴールドブレンドもありますし TV番組もいい時間帯はゴールデンタイムとも言うようですが・・・。 ・・・というのは疑問じゃありません。(気分を害された方すいません) 【本当の疑問】 昔々宇宙はビッグバンで始まったそうです。 今の宇宙が出来るくらいですから、相当すんごい爆発?だったんでしょうね。 ところで、現在望遠鏡で夜空を見ると春の星座の間から我々の銀河系の 外の銀河(系外銀河)を見ることが出来ます。 おとめ座、かみのけ座辺りにはそれこそ無数に銀河が見えるようです。 距離も数千万光年も離れているようで、現在もまだ膨張を続けているとか。 ??? しかし膨張してるのなら、どうして銀河のような集団が構成できるのでしょうか? よくゴム風船でこのモデルを説明している絵を見かけますが、あれは本当? あの風船を逆に縮めても銀河はきっちり存在するしあたかも銀河は宇宙創生の 頃から既に存在していたように見えます。(そう言うモデルでしょうが) 現在は銀河が構成出来るほど膨張力が弱まったのでしょうか? だったらぼちぼち宇宙は収縮に転じるのでしょうか? 空間の広がり力(膨張力)と銀河を創る力の差がこれを生むのでしょうか? 何だか分からなくなってきました。 P.S. ゴム風船のモデルはビックバンで広がる宇宙像を示してくれますが 同時に風船上に書かれた銀河の絵も膨張しているようです。 |
[danwa:0221] Re: ビックバンの謎に迫る…ような気がするようなしないような。 | |
Date:Wed, 10 May 2000 18:09:16 | From: だいちゃん |
宇宙はもともとつんつるてん、正確に言えば、空間は3次元定曲率空間
であると考えられています。 このような仮定をすると、アインシュタイン方程式は、膨張する宇宙を 解としてもち、これは、フリードマン-ロバートソン-ウォーカー(FRW)時空とよばれています。 現在の宇宙も大きなスケールから見れば、つんつるてんなのです。 実際の宇宙はつんつるてんから少しずれていて、そのずれのことを揺らぎということにすれば、 宇宙初期の小さな揺らぎは宇宙の膨張にともなって成長し、 銀河のような複雑な構造をつくったと考える事が出来ます。 これは、重力の本質的な性質で、ジーンズ不安定性と呼ばれています。 (実際には、FRW時空の線形摂動を考える事によってこの結果は導く事ができます。) 風船の絵を書いた人の主張は、宇宙が一様に膨張すると銀河の間の距離が それに伴って大きくなるということで、それ以上の意味は全くありません。 銀河ができてしまうと、銀河は宇宙膨張から切り離されてしまって、それ自体 膨張するなんてことはありません。 宇宙の将来を決定するのは、宇宙論パラメータと呼ばれる物で、実はFRW時空がもつ パラメータの事です。これは、CMB揺らぎ,Ia型超新星爆発,光度-赤方偏移関係等の観測 から決定できます。現在の観測から推定される宇宙論パラメータから、 宇宙は膨張し続けると考えられています。 From だいちゃん |
・・・さて、この先 話はどうなるのか?お楽しみに!・・・ | |
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