『科学談話室』の話題より
積   乱   雲
1999/12/13 話題提供
2000/1/8 最終更新
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[danwa:0054] 積乱雲(積乱雲は2段変速)
Date:Mon, 13 Dec 1999 21:32:21 From: 浦田
こんにちは浦田です。

この夏2つの積乱雲の低速度撮影に成功しました。約70倍の速さで再生する と盛り上がり速度ははっきりと2段階に分かれます。
その速度差は2倍以上に見えます。速度が上がった後雷電が発生しています。 いろいろ、理由を考えました。

  1. 上昇速度が上がるから、放電が間に合わず稲妻が発生する。?
  2. 高電界が発生するから、雲を高く高速で吹き上げる。?
  3. 回転が起こり初めてその筒が成層圏まで達し、その筒の上を高速の気流が 吹くので吸い上げる力が増すから?(竜巻の上ではジェット気流が噴い ている。ストローの上を吹く原理)
  4. 地表に二つの熱気があって、一方の成長に吸いこまれたから。
  5. ある蒸気量になると一機に凝結が進んで、熱が発生して膨張して上の空気 を押し上げた?
  6. 下降する氷の表面から剥げ落ちたプラスの電荷を持った水分子同士が、上 空にたまってお互いに反発して、上に膨れ上がった。
別の疑問
高速で噴出する雲の最上部から少し離れた所に薄いベールのような雲が発生す るのはなぜ?

とにかく、なにかの力で締め付けられたように突然噴きあがります。

みなさん、真のメカニズムお教えください。よろしくお願いします。参考文献 でもうれしいです。

来年にでも科学館の許可がおりれば、ビデオテープを置かせていただきますの で、是非見てください。


[danwa:0130] Re: 積乱雲(積乱雲は2段変速)
Date:Sat, 8 Jan 2000 00:29:28 From: 浦田
こんばんは浦田です。

0054で積乱雲についてみなさんに質問させていただきました。 興味ある方がおられないようですが、私の考え方に展開がありましたので少し 追記させてください。 もし、間違っていたら訂正お願いします。

積乱雲の最終発達段階では上昇速度が2倍以上になる理由。

ヒントは科学館の例会で静電気発生装置(名前?上に30センチくらいのアル ミ球から透明のアクリルパイプが下に伸びていて、パイプの内部で板ベルトが 上下に回転している)に紙くずを投げる実験です。紙くずが電界の為に分極し て吸いつけられて球に近づき、接触した極が中和された後、球と同極になって 反発して爆発的に飛び散りました。

私はこれが積乱雲の第2段階だと直感しました。??

ではなぜ帯電するのか?
実験してみました。
紙コップの中央に端5ミリだけ剥いだ絶縁被覆電線をつって水を入れて凍らせ ました。 氷の線と表面の抵抗は20MΩ以上ありました。 皿に水をはります。 その水と氷の線にテスターを当てて電位を計る準備をしておきます 氷を水に浸けると、約0.5ボルト発生していました。デジタル測定装置なの で内部抵抗は20MΩ以上あります。電流は一瞬だけ5マイクロアンペアを示 しました。

電圧極性は 氷が− 水が+でした。

結論
枝を伸ばした氷の結晶が落下する時に融けた枝が分離した時に落下する氷が −、置いてきぼりをくった水が+となる。その+どうしが上空に蓄積されて爆 発的に拡散する。

積乱雲の頭から離れたところにベールをかぶる理由
下から近づく+電位の雲に引っ張られた埃がある湿度の大気に遭遇した所で ベールのような雲を作る。 または霧箱に高電圧をかけたときに雲が発生したのと同じく、高電界のもとで は雲をつくるのか?

氷と水で電位差が発生する理由などはわかりません。みなさん参考 文献など教えていただけありがたいです。


[danwa:0267]  Re: 積乱雲は2段変速(積乱雲で髪の毛逆立ち)
Date:Thu, 10 Aug 2000 15:07:49 From: 浦田
みなさん、こんにちわ、浦田です、URIさんいらっしゃい!。

8月6日から8日まで鳥取砂丘の丘でパラグライダーを楽しんできました。気 圧配置は南風ですが、砂丘では北風が吹きます。しかし、午後3時頃、積乱雲 が発達すると、地面が冷めて海岸でも南風になります。ですから、この時期は 海に向かって半日しか遊べない日が多いです。
 南風が中国山脈に当たって超巨大積乱雲が毎日発生していましたが8日15 時ついに雲が砂丘にまで到達しました。
参加者の髪の毛が垂直に立ち始めたんです。はじめて見る光景に感動と恐怖を 感じいそいそと引き上げました。

乾燥した砂漠には雷は落ちにくそうに思うのですが、どうなんでしょう?


[danwa:0268]  Re: 積乱雲(積乱雲のすぐ上のベール状の雲について)
Date:Fri, 11 Aug 2000 00:57:55 From: URI
みなさん、はじめまして!
新規に参加させていただくURIです。
どうぞよろしくお願いします。

今年の夏はここ数年では最高に積乱雲の発達する夏ですね。
積乱雲のてっぺんに時々ふわっとあらわれるとても美しいベールのようなくらげのよ うな薄い雲について調べているうちに「科学談話室」にたどり着きました。
蒲田さんが積乱雲についてはいろいろ調べていらっしゃいますが、私URIの考えを少 し書かせていただきます。

[danwa:0054] <積乱雲は2段変速: 浦田さんのメッセージ> についてのReです。

ここからは、佐藤個人の考えですが、積乱雲のすぐ上のベール状の雲は、基本的には 富士山の笠と同じように、上昇気流によって無理やり押し上げられた空気が断熱膨張 することによって露点に達してできるのではないかと思います。積乱雲の割り込みで 元々そこにあった空気が上に強制的に追いやられるために生じる雲ではないかという ことです。ただ、できるときとできないときがあったり、ある場所(高度)で急にでき ては消えるようすをみると、ただ単に断熱膨張だけでは説明が付かず、その雲ができ るあたりの空気の層に不連続な部分があるのかな(逆転層のような温度の不連続面み たいな状態??)とも思います。そうでなければ、ある高度以上にはもっと分厚く笠が かかるはずです(こんな時もありますが…)。あの薄っぺらさは、まわりの空気の層の 温度分布もしくは水蒸気分布または雲の核となる粒子(微粒子やイオンなど)の層に何 らかの不連続層があるのではないかと思われます。そういった意味では浦田さんの おっしゃる電気的な影響もあるのかもしれません。…と自己流に解釈をして楽しんで います。地震雲といわれる雲も、きっと空気中のイオンなどの粒子の仕業ではないか と思っています(私は地震雲の観測にも大変惹かれています)。

以上私の考えを書かせていただきました。
8月9日、このはかなくも美しいベール状の雲の発生の連続写真を撮りました。
興味のある方はまたご連絡ください!

今後ともどうぞよろしくお願いします。   URI


[danwa:0269] Re: 積乱雲(積乱雲ベール、地震雲の発生)
Date:Fri, 11 Aug 2000 12:49:32 From: 浦田
URIさん、こちらこそよろしく、浦田です。

積乱雲ベールについての意見いろいろありがとうございます。
最近の私の考えも追加してくださいね。

積乱雲ビデオの70倍速再生を繰り返して見ていると、例が悪いのですが、原 爆実験影像で、火の玉から離れた所に一瞬薄い雲が現れるのと似た感じを受け ます。

ベールは、例外なく、2段変速の高速上昇中に一瞬だけ発生しているよう に見えます。衝撃波とか電気的な影響も捨てきれません。

ベールは最頂上部だけではなく、下部の「モク!」にもでることがあります。

それで、また勝手な仮説をたてています。
  1. 熱気球型の暖気塊が上昇するとき周囲の冷たい空気と暖気塊の表面が衝 突して剥ぎ落とされて冷えて結露したものが一つの「モク!」です。
  2. 潜熱が放出されて、熱風がその「モク」を押し出して拡散させます。
  3. 暖塊は外側から剥ぎ落とされ、やせ細りながら中心部を上に向かって行き ます。
  4. 暖気塊頂上部付近の冷気は周囲へ逃げ遅れて若干圧縮状態になります。飽 和状態になる程の圧縮域は非常に薄いことが想像されます。
結果
  1. ベールは薄い
  2. 上昇速度の最大期のみに発生するので、寿命が短い。
どうでしょうか??

URIさん、11コマの積乱雲写真ありがとうございます。早速、デジカメ写真 管理ソフトのNinjaIIで早送り再生して楽しませていただきました。私の 言っていたベールそのものです。
積乱雲追っかけはまだ丸1年で完全な連写は2本だけです。今年私が狙った積 乱雲は超巨大化ばかりして、頭上の雲で、彼方の積乱雲の頂上が見えなくなる ことが多いです。追っかけはたいへんなので、撮影仲間を増やして交換できれ ばいいなと思っています。私の撮影機材は下記のHPの(No1)です。
URIさんの撮影機材も紹介下さい。
http://homepage1.nifty.com/moonstone/index.html

地震雲について、こう考えています。想像です。
  1. 地球各地の積乱雲によって上空に+電荷が方々に分布しています。
  2. 風で電荷は移動します。
  3. 地面の電荷もそれに引っ張られて移動します。これを地電流と言います。
  4. 地面にヒビが入って抵抗が増したり電流が寸断されます。
  5. 抵抗が大きいので、ヒビ双方の電圧が上昇します。ときには、スパークし て、電磁波を発生します。
  6. 地面の電荷を引きずっていた上空の電荷も地表の電荷の停滞に合わせて停 滞します。
  7. 電荷密度が最も高い最先端で雲が発生します。
  8. そのため地表のヒビ発生とほぼ同時にスジ雲が現れます。
  9. ギャップでは土圧が下がって、水がしみだして抵抗が減少して再び地電流 が流れはじめます。
どうでしょう。・・??


・・・さて、この先 話はどうなるのか?お楽しみに!・・・
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