パワーポイント VBAで星図などを描く 前書き・準備

上のタイトルだけで意味がわかるかたは、次のページに飛んでください。
はじめての実務的には準備が重要です。

前書き

パワーポイントは、発表説明(プレゼンテーション)用の画面を作り、それをめくっていくことができる、電子紙芝居ツールです。

パワーポイントは、文字や画像をプレゼン画面(スライド)に自由にレイアウトできるのが特徴です。
さらに、簡単な作図・グラフ作成機能まであります。

その可用性の高さから、印刷資料作りにも使われます。

そしてパワポには、その機能のほとんどをコントロールできるマクロ機能がそなわっています。
中身は Visual BASIC for Application という言語(通称VBA)であり、
条件分岐やループ構造、サブルーチンや外部モジュールの呼び出しもできる、
ほとんどのパワポユーザーは存在も知らない、無駄に本格的なプログラミング言語
です。
エクセルやワードにもVBAはあり、エクセルだとしばしば使われているのですが、まさかパワポにも入っているとは ですな。

本稿では、このパワポ用VBAを使って、お絵かきをし、星図などの作成もしてしまおうという、
もうちょっとリソースをまともにつかえやというお話です。

ここより脱線

パワーポイントは、マイクロソフト社が開発・発売しております。沿革を見ると(いや見ないでよいのだけれど、すぐこういう雑学にもっていかれがち)米 Forethought社がマッキントッシュ用のソフト Presenter として開発し、それを1987年にマイクロソフト社にパワーポイント1.0 として会社ごと買収されたそうでございます。ちなみにこれはマッキントッシュ用でした。その後、1990年にWindows3.0用にリリースされました。ロータスのフリーランスはそれよりチョイ前に出回っていたので、後発ですな。ちなみに当時はまだビデオプロジェクターが一般的ではなく、高価だったため、OHPシートに出力して使われたりしていました。その少しあとに、PC+プロジェクターのプレゼンが次第にはじまります。日本のアカデミックでは、異才な研究者の松田卓也さんが、20世紀の終わりごろに「プレゼン道入門」というホームページなどで盛んに宣伝していました。そしていつの間にかパワポ全盛になって今に至ります。

ところで、様々なソフトには「マクロ言語」なるものがあります。ちょっとした作業を自動化するものです。
たとえば、10行ごとに★マークを入れるとか、そういったちとめんどくさい作業をワンタッチでやれるようにするものです。
で、単に作業命令を並べるだけでもいいのですが、繰り返しとか条件分岐とか入ると便利なので、そういう機能もいれるともはやプログラミング言語じゃない? ということになります。実際LUAのような軽量言語も使われていますが、マイクロソフト社は創業の言語でもあるBASICを使っています。BASICは習得しやすい言語として有名なのですが、なによりも一定の年齢層(おっさん、おばさん)にはこれを勉強したことがあるという人が多く、いまどき Javascript とか Python とか C++ だよねというのを見向きもせずに実装されています。

脱線ここまで

準備

パワポではインストールされた状態では、VBAは使えません。ちょっとしたオプションの設定で使えるようになります。

オプション → リボンのユーザー設定 → 開発をチェック


これで、開発タブから、VisualBASICが使えるようになります。



▷ 2に続く