暮らしのなかの化学をたのしもう

岳川ゆきこのホームページへようこそ






■いろいろキャベツで調べよう■

実験かんたん度 ★★★★★(かんたん)

どうして?を考える度 ★★★(わりとかんたん)



   ちゅうい )) じっけんは、かならずおとなの人といっしょにやりましょう。
はじめに
 むらさきいろのついたキャベツの液に、いろいろまぜて、いろいろいろ変えて、酸性・アルカリ性・中性を研究しよう。

用意するもの
  
 @ むらさきキャベツ(大きい葉なら1枚の半分、小さい葉なら1枚)
 A 水(100 ミリリットル)
 B おろし金(キャベツの葉をくだくもの)
 C ざる・ガーゼ(キャベツの葉をこすもの)
 D ビーカーなどの実験用の容器(ボールやせんめんき)
 E 無色とうめいのたまごパック

 F 身のまわりのいろいろなもの (・お酢・キンカン(虫刺されのくすり)・レモン汁・ふくらし粉 など20種類くらい)
 G スポイド(あればべんり便利)
 H スプーン(薬さじ)
 I わりばし(まぜるときに使う)

 ★ヒント1★むらさきキャベツの代わりにナスの皮や、巨峰(きょほう)のブドウの皮にも同じ成分がふくまれているので、使うことができます。このほかにも、どんなものが使えるか研究してみるのもいいかもしれません。
 ★ヒント2★おろし金の代わりにミキサーを使うと、手早くむらさき色の液を取り出せます。とにかく葉っぱをこまかくくだくことができればOKなので、いろいろ工夫してみてください。



実験のやり方
 @ むらさきキャベツの葉を、おろし金でする。
     すりにくいので、ケガをしないように。だいたいぐちゃぐちゃになったらOKです。
 A @のむらさきキャベツに、水100mlをくわえる。
 B Aをざるでこして、ビーカーにむらさき色の液を取り出す。
     ギュっとしぼります。
 C たまごパックのへこみに、(3)のむらさき色の液を入れる。
     今回の量はへこみ10かしょ用です。後でいろいろなものを加えたとき、となりと合流しないようにちょっと少なめで入れます。
                        テーブルが白色でない場合は、たまごパックの下に白い紙を置いて、色がよくわかるようにします。


★上手に実験するコツ1★むらさき色の液は、濃いほうがよいです。もしむらさき色がうすいときには、新しいキャベツを何まいかくだいて液に足してガーゼでこします。
★上手に実験するコツ2★このむらさきキャベツの液は、生ものなので保存できません。カビがは生えたり、くさったりするので、早く使いましょう。


 D むらさき色の液を入れた、たまごパックの1かしょに、お酢を2てきくらい入れる。
     となりのへこみに混ざらないようにしんちょうに!
 E 色の変化をかんさつして、記録する。
 F たまごパックの@と別のところに、キンカンを2滴くらい入れる。 注意!においが強いので、ちょくせつにおいをかいだりしないこと!
 G 色の変化を観察して、記録する。
 H おなじように、レモン汁とふくらし粉でも実験をする。色の変化を観察して、記録する。

★上手に実験するコツ3★「加えるもの」が液体なら、だいたい2滴くわえます。粉やかたまりなら、小さじ半分くらい入れてそっとかきまぜます。
★上手に実験するコツ4★実験に使ったものは、絶対に飲んだり口に入れたりしない。
★上手に実験するコツ5★実験に使ったものどうしを、ぜったいに混ぜない。
有毒なガスが発生したりしてキケンなことがあります。
★上手に実験するコツ6★たまごパックの、どこに何を入れたか忘れないようにする。

 I 下の解説を読んで、色の変化から、入れたものが酸性かアルカリ性か中性かを考えて、記録する。
     ほんとうに美しいいろいろな色に変わります。もったいないけれど、捨てるときは大量の水で流します。


この実験のかいせつ
 
 ポイント@★むらさきキャベツには、緑のキャベツにはないむらさき色の色素がふくまれています。その色素アントシアンという名前です。
 ポイントA★アントシアンは、性、アルカリ性、性によって、色が変わる性質があります。
 ポイントB★アントシアンは、性では色に、アルカリ性では色に、性ではむらさき色を、しめします。
 ★サイエンスショー「むらさきキャベツで大実験」の解説へ

自由研究のヒント>やってみよう

 とにかく、たくさんの身の回りのもので実験して、くらべて・ならべて・分類してみよう。


自由研究のヒント>調べてみよう
 (1)酸性・アルカリ性・中性、ってなんだろう?
 (2)アントシアニンという色素はどんな物質だろう?
 (3)酸性・アルカリ性・中性を調べることができるものは? →「指示薬(しじやく)」を調べてみよう。
 (4)缶詰のみかんは、酸性・アルカリ性・中性の性質を利用して作られます。どんな作り方か調べてみよう。
 (★)このほかにも、「ふしぎだなぁ」「おもしろいなぁ」と思ったことを、どんどん書き出して、辞書・本・インターネットなどでどんどん調べよう。

レポートをつくってみよう
  実験でくらべてみたことや、わかったことを、色の記録といっしょに、レポートしよう。
 @ 実験をした日
 A 研究のテーマ
 B 研究の目標(このテーマをえら選んだ理由も)
 C 実験の方法
 D 実験の結果(成功したことも、しっぱいしたことも・写真などもいっしょに)
 E 実験の結果からわかったこと(けつろんをバシっと)
 F 自分の疑問とその答え(調べたこと) 
 G 調べたときなどに使った本やホームページのURL(参考ぶんけん)などなど
を、わかりやすく書いて、研究の成果を発表しよう。
 自分の名前も忘れずに!

この実験は、夏休み自由研究 科学教室などで行ったものです。

(2005.08.09.岳川有紀子



大阪市立科学館学芸員たち岳川ゆきこのホームページ