土星のオーロラ

ひと味ちがう、土星のオーロラ

 極光オーロラは地球の極地方の夜空を飾る美しい自然現象ですが、 他の惑星でも発生することがあります。

 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が土星の南極地方に発生したオーロラの写真を公開しました。 土星のオーロラ:NASA, ESA, and J.Clarke(Boston University), and Z. Levay(STScI)

 この写真は数日間隔てて撮影されたものですが、地球のオーロラが10分〜数時間で消えてしまうのに対して、 土星のオーロラが数日間続いていることが分かります。

 土星のオーロラは太陽風(太陽から吹く、電気を帯びた粒子の流れ)が土星の磁場にぶつかり、 磁場に沿って加速された粒子が土星の大気を発光させているものです (※地球の場合は太陽の磁場の影響を受けて地磁気が変動し、粒子が加速されています)。

 写真は紫外線で撮影したものを画像処理しているため青白く写っていますが、 土星の大気は水素がほとんどであるために本当は赤っぽく見えるようです。 ちなみに地球のオーロラは大気の主成分が酸素や窒素であるため薄い青緑色になることが多いです。

 土星は2005年2月現在、ふたご座の領域にあり、午後9時頃、東の空高く頭の真上近くで、 明るく見えています(すこし黄色っぽい星です)。


※原文は英語ですがHSTのホームページをご覧ください。


★なお、2月27日まで、プラネタリウム「オーロラの世界」を投影しています。

2005.2.17記(石坂

【天文・宇宙】の話題
科学あれこれ
ホームページへ