水星と金星の接近

くっつきそうな水星と金星

 2005年6月27日の夕方、「宵の明星」金星と太陽系最内縁の水星が、 ほとんどくっつかんばかりに近づきました。
金星(左)と水星(右)

 見かけの角距離はなんと0.07°(4分角)!です。 視力1.0の人なら水星と金星を分離できるはずですが、私には金星しか分かりませんでした。 これほどまでに近づくのは15年ぶり。今後も2070年までありません。
惑星軌道模式図(北極方向から鳥瞰)
 金星と水星が近づく、と言っても、それは見かけ上のお話。 実際には7000万kmも離れているので、ぶつかることはありません。 地球からたまたま同じ方向に見えただけです。 昨日の場合、地球から見ると、水星の方が手前にあります(右図)。

 金星はこれから半年ほど「宵の明星」として夕方西の空でとても明るく見えています。

●撮影データ:
  日 時:2005年6月27日19:42
  機 材:10cm屈折望遠鏡+NikonD100(直焦点法)
  備 考:ISO800相当、露出1秒
  撮 影:石坂千春(科学館学芸員)


2005.6.27記(石坂

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