飲み込まれた赤ちゃん赤斑

合体!赤い渦〜木星〜

 2年前、木星に小赤斑が現れたことを報告しましたが、今年に入って、もっと小さな"赤ちゃん斑"が大赤斑の近くに誕生しました。
 小赤斑の方は何度か大赤斑と接近しつつ、現在も存在しているのですが、"赤ちゃん斑"の方は、どうも長生きできなかったようです。 木星面3ヶ月間の変化([NASA, ESA, A. Simon-Miller (Goddard Space Flight Center), N. Chanover (New Mexico State University), and G. Orton (Jet Propulsion Laboratory)])  

 右の写真はハッブル宇宙望遠鏡HSTが撮影した大赤斑近くの3ヶ月間の変化です。
 中央下にあるのが大赤斑で、その下に見える半分くらいのサイズの渦が2年前に誕生した小赤斑、そして、左から近づいてくるのが最近誕生した"赤ちゃん斑"です。 写真は左から2008年5月15日、6月28日、7月8日と経過していますが、赤ちゃん斑が7月8日の写真では白くなり消えてしまっています。
  木星の大気は複雑に渦巻いています。

●原文は英語ですがHSTのプレスリリースをお読みください。

※木星は2008年7月現在、いて座領域にあり、午後9時くらい南東の空にものすごく明るく見えています。

2008.7.18記(石坂

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