第68回 プラネタリウム2013年夏のプログラム紹介

2013.06.07

今回のスタッフだよりでは、6月7日から投影を始めた「太陽系バーチャルツアー」と、「ブラックホール」のおすすめポイントを石坂学芸員に紹介してもらいます。

 

プラネタリウムA 「太陽系バーチャルツアー」


なんだか楽しそうなタイトルですね


太陽系バーチャルツアー
アテンション・プリーズ!太陽系バーチャルツアー出発のお時間です。太陽系には見どころがいっぱい。 惑星たちはいずれも個性的な姿をしていますし、いびつで小さな天体たちも太陽系のりっぱなメンバーです。 コンピュータの力を借りて、太陽系の名所を訪ねていきましょう。

 

太陽系の名所?


展示場4階「惑星大きさ比べ」
今年1月、来館したお客様に「太陽系の中で、あなたが行ってみたい星・見てみたい星は?」というアンケートを実施しました。 いわば「太陽系総選挙」ですね。その投票結果をもとに、科学館独自の太陽系人気ランキングを決めました。 このプログラムでは、人気ランキングの上位5つの星を紹介していきます。 あなたが好きな星は入っているでしょうか?
 

どの星がランクインしていたのですか?


太陽系([(c)NASA/JPL])
第5位は・・・太陽でした。そして第4位は・・・おっと、その先は見てのお楽しみです。 第1位になったのは、私にとっては意外な、でも言われてみれば、そうかもしれない、アノ星でした。


では、プラネタリウムの見どころを・・・


私たちはまだ太陽系の星たちに実際には行くことはできませんが、コンピュータの力を借りて、バーチャルツアーに出発します! まるでその星に降り立ったかのような迫力ある映像で、一足早い観光ツアーをお楽しみください。



プラネタリウムB 「ブラックホール」


こちらも人気のブラックホールですね


「ブラックホール」タイトル
「ブラックホールは光すら吸い込む黒い穴」そんなイメージがあるかもしれませんが、実際には宇宙でもっとも明るく輝いている場所です。 なぜブラックホールは明るく輝けるのでしょうか? そのナゾを解くヒントが天の川銀河の中心にあります。 2013年夏、天の川の中心にある超巨大ブラックホールで、なにかが起こります

 

天の川の中心で、なにが起きるんですか?


天の川銀河中心部の想像図([(c)ESO/MPE/Marc Schartmann])
天の川銀河の中心には、太陽400個分の質量をもつ巨大なブラックホールがあるのですが、今年の7月、G2と呼ばれるガスのかたまりが近づき、数ヶ月かけて吸い込まれると予測されています。 吸い込まれるのガスが発見されたのは初めてのことです。 今、世界中の天文学者が天の川の中心に注目しているのです(※科学館でもこの話題に関連して、7月13日(土)に特別講演会ブラックホール・ナイトを開催します)。
 

それとブラックホールが明るく光る理由と、どういう関係があるのでしょう?


ブラックホールはその名のとおり、単独では光らないので、まっ黒です。
では、まっ暗な宇宙の中で、まっ黒黒なブラックホールが、なぜ、そこにあるとわかるのでしょうか?
それは、ブラックホールに落ちていく星や星雲が、明るく光る渦を作るからなのです。 このプラネタリウムでは、実験映像を交え、ブラックホールの周りの渦の様子を紹介しています。


見どころを教えてください


 

本当のブラックホールには近づくことはできません(とてもアブナイです!)が、コンピュータ映像なら、安全です。 迫力の映像でブラックホールに迫ってみましょう。 ブラックホールに対するあなたのイメージが変わるかも・・・!?


 

最後にひとこと

石坂千春
石坂学芸員

暑い夏のひととき、涼しいプラネタリウムの中、太陽系の星々と天の川銀河中心ブラックホールでお過ごしください。 各プログラムの前半では、「今夜の星空」もご紹介しています。しっかりと星空の解説を聞いて、「太陽系バーチャルツアー」や「ブラックホール」で"迷子"にならないようにしてくださいね。

石坂千春のページ