巨大ブラックホールに飛び込むガスのかたまり

2013年、人類はそれを目撃する!

 ヨーロッパ南天文台ESOの超大型望遠鏡VLTが、天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールに猛スピードで飛び込みつつあるガスのかたまりを発見しました。
 
 天の川銀河の中心には、太陽約400万個分の質量をもつ巨大ブラックホールがあります。
 この巨大ブラックホールに向かって、地球3個分の質量をもつ水素ガスのかたまりが時速800万km(!)で接近中です。
 観測した天文学者の予測では、2013年中にブラックホールに最接近するだろう、とのことです。
 最接近時の距離は、たったの400億km。太陽から海王星までの距離の高々10倍程度です。
  
 このガス塊は巨大ブラックホールへの接近に伴って、だんだんと引き裂かれています。 そして最終的にはブラックホールに飲み込まれてしまうだろうと予想されます。
 ブラックホールに近づきすぎるとどうなるか、CGでしか見たことのないような光景を、人類ははじめて目撃することになります。 今から楽しみですね!
天の川銀河中心部の想像図[ESO/MPE/Marc Schartmann]


 原文は英語ですがESOのプレスリリースをご覧ください。

2011.12.16記(石坂

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