太陽表面には、黒い斑点のようなものがあわられることがあり、「黒点(こくてん)」と呼ばれます。磁力が強く、他の場所よりも表面温度が低いため、黒く見えます。10月23日現在あらわれている黒点はとても大きく、日食めがねを使えば肉眼でも確認できます!
▲太陽表面にあらわれた黒点(10月23日撮影)
ここまで大きな黒点はめずらしいので、せっかく晴れているし、早速プチ観望会を当館の正面玄関にて開催しました!
遠足で来ていた小学生のみなさんに見てもらいました。望遠鏡の操作、解説は渡部学芸員です。
▲太陽投影版にうつった太陽を観察中!
▲日食めがねでもちゃーんと見れました★
太陽は約27日で自転しています。なので黒点が発生していても、いずれ太陽の自転とともに地球から見えない裏側へ回ってしまいます。おそらくここ数日間は見られると思いますので、ぜひ日食めがねをお持ちの方はご覧になってみてくださいね!
※目を傷める危険がありますので、くれぐれも太陽を直接目で見ないでくださいね!
10月8日(水)に皆既月食がありました。この日の大阪は快晴!まさに秋晴れの日で、欠け始めから終わりまでの一部始終をきれいに見ることができました☆
当日は、当館で特別天体観望会「皆既月食を見よう」を開催し、なんとおよそ600人ものお客様にお越しいただきました!秋の夜長、皆既月食のようすをみなさんと一緒に存分に楽しむことができましたね♪来て下さったみなさま、本当にありがとうございました☆
実は、みなさんと一緒に見たのは、月だけではありませんでした。 この日は夕方に国際宇宙ステーション(ISS)が見られる日で、せっかくなので、みなさんと一緒にISSも楽しんじゃいました★
▲ISSを見つけ、次々と歓声が☆
もちろん、月食も楽しみました。18時15分ごろからだんだんと欠け始め、月が地球の影にすっぽりと入る皆既になったのは19時24分ごろ。皆既月食はおよそ1時間ほど楽しむことができました。そして、月に再び光が戻り始めるのが20時24分ごろ。もとのまあるい満月には、21時34分ごろにもどりました。
▲みーんな、お月様を見てます。双眼鏡で一生懸命見てる人も☆
▲みなさんに月のおはなしをしました。ミニクイズも!
皆既中の月は真っ暗ではなく、赤黒い色をしています。こうした月の色を楽しむのも、月食ならでは。特に今回は皆既が1時間と長かったため、皆既中には赤黒い月の色の説明や、月に関するミニクイズなども出してみました。
▲長谷川学芸員の撮影した月食(当館にて)
次回の皆既月食は意外とすぐにやってきます。2015年4月4日です☆今回見られた方も、残念ながら見逃してしまった方も、また皆既月食を楽しみましょう!
太陽表面には、黒い斑点のようなものがあらわれることがあります。「黒点」と言います。磁場が強いところで、他の場所よりも表面温度が低いため黒く見えます。2月5日現在あらわれている黒点はとても大きなもので、「日食めがね」を使えば肉眼でも確認できます。
▲太陽表面にあらわれた黒点(2月4日日撮影)
日食めがねと言えば、2012年5月21日の金環日食のときに購入した方も多いのではないでしょうか。それ以降、使う機会は全くなかったと思いますが、まだお持ちの方はぜひ、日食めがねを使って太陽の黒点を探してみてください!
※目を傷める危険がありますので、くれぐれも太陽を直接目で見ないでくださいね!
黒点は、太陽活動と密接に関係しています。黒点が数多くあらわれたり、大きなものがあると、太陽活動は活発になっている証拠です。そして、太陽活動が活発になると、地球の北極や南極のまわりにはダイナミックなオーロラが出現することがあります。
2013年3月10日、パンスターズ彗星が太陽に最接近し、中旬ごろから日本でも見られるようになってきました。
彗星とは、太陽の周りをまわる氷でできた天体で、太陽に近づくと氷が蒸発してしっぽ(尾)を伸ばします。その姿がまるでほうきのように見えることから、ほうき星、とも呼ばれています。
パンスターズ彗星は、2011年6月6日にハワイにあるパンスターズ1望遠鏡によって19.4等級という暗さで発見されました。
当時の太陽からの距離はおよそ10億㎞。木星の軌道よりもさらに遠いところです。以降だんだん太陽に近づき、3月10日におよそ4500万kmのところまで最接近しました。
以降、だんだん太陽から遠ざかっていくため、明るさやしっぽは日に日にしぼんでゆきます。
ただし日本では、3月中旬をすぎてから夕方の西の空低いところにあらわれるようになりました。
2012年秋の時点では最大で-1等級ほどの大彗星になるかも!?と期待されていたものの、年が明けて以降、残念ながらそこまでの明るさにはならず、最大でもおよそ2等級ほどだったようです。これは、夕方西の空低いところで見るには肉眼ではかなり厳しい、といった明るさです。
実際、当館の学芸員も3月11日ごろから観測を始めていますが、肉眼ではまったく見えませんでした。それどころか、双眼鏡でも見つけるのが難しいほどです。
私自身も14日に双眼鏡を使ってようやく、『あれか!?』とわかる程度でした。でも苦労して見つけられた時というのは、やはり嬉しいものです。天体観測の醍醐味とも言えるかもしれませんね。
もし双眼鏡をお持ちの方は、(3月25日頃では)よく晴れた日の日没30分後、西北西の空で高さおよそ10°ほど(にぎりこぶし1個分)のところを根気よく探してみてください。
日没30分後のパンスターズ彗星の位置(3/10~4/10 大阪)
※パンスターズ彗星を日々追いかけている飯山学芸員の観測記は、コチラです!
2012年7月15日(日)、お昼間の空で「木星食」がありました。
木星食、というのは、木星が月に隠される現象です。
大阪市立科学館の屋上にある望遠鏡で、撮影を試みたのは、石坂学芸員。
果たして、結果は・・・?
詳しくはぜひ、石坂学芸員のページへ!写真も掲載されています。
来月7月1日、日本時間午前9時0分の前に1秒、「59分60秒」が「うるう秒」として挿入されます。
一定ではない地球の自転に合わせるために行われる大切な調整です。
ところで、私達が普段何気なく使っている時計。
さて、どうやって決められているのでしょうか?
私達が住んでいる地球は1日くるりんと1回転しています。これを、『自転』といいます。
さらに、地球は太陽のまわりをおよそ1年かけて周っています。これを、『公転』といいます。
これらの地球の動きをもとにした時刻系を、『世界時(UTC)』といいます。
一方、現代の時刻は、原子時計(※1)によって1秒の長さを正確に刻んでいます。
ところが、地球の自転速度は厳密には一定ではありません。
その原因はさまざまなものがありますが、主に『潮汐摩擦』によるものと考えられています。
潮汐摩擦とは,潮の満ち引きによって海水と海底の間におきる摩擦のことです。
この摩擦によって、地球の自転にブレーキがかかり、徐々に遅くなっていくのです。
こうしたことから、天文運行に基づく『世界時』は、正確に刻み続ける『原子時』から遅れをとっていきます。
そこで、この両者の差が1秒以上広がりそうになると、1秒足踏みをして世界時、つまり地球の実際の動きに合わせます。
この1秒が、『うるう秒』です。
※原子時計とは
セシウム原子の振動を用いて、1秒の長さを正確に刻む時計のこと。
『これは,原子の吸収・放出する電磁波が特定の周波数のものに限られる性質を利用したもので,セシウム133原子1にとっては周波数9,192,631,770Hzの電磁波がこれに該当する.その電磁波が1秒間に9,192,631,770回振動するということから逆に,それだけ振動するのにかかる時間こそ1秒だと定義したわけである.』(国立天文台ホームページより抜粋)
京都大学および、英ケンブリッジ大学を中心とする研究チームは、アルマ望遠鏡を用いて124億光年彼方の銀河で窒素が放射する電波を検出することに成功しました。
これは、宇宙が誕生して間もないころ、激しい星形成活動があった証拠といえます。
この成果により、宇宙が誕生しておよそ13億年で、生命を構成する炭素と窒素が豊富に生成され、すでに現在の宇宙の元素組成に近い状態になっていた、ということが明らかになりました。
詳しくは、国立天文台のプレスリリースをチェック!
http://www.nao.ac.jp/news/science/2012/20120612-alma.html
アルマ望遠鏡とは?
正式には、『アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計』といいます。
(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array = 『ALMA』)
南米のチリ共和国北部にある、アタカマ砂漠の標高約5000メートルの高原に建設された巨大電波干渉計です。
日本の富士山よりも高いところに合計66台もの電波望遠鏡を設置し、それらを組み合わせて観測を行います。
アルマ望遠鏡は、日本の国立天文台を代表とする東アジア、アメリカ、ヨーロッパなどが参加する国際共同プロジェクトで、
2002年に建設が始まり、およそ10年かけて、2012年に本格運用が始まりました。
アルマ望遠鏡を使って観測すると、これまでの望遠鏡では知り得なかった、宇宙誕生初期のようすに迫ることができます。
今後さらなる観測結果が次々と発表されるはずです。これは、目が離せませんね!
※ちなみに、『アルマ(ALMA)』とは、チリの公用語となっているスペイン語で、『たましい』を意味するそうです。
アルマ望遠鏡について、詳しく知りたい方はコチラをチェック!
2012年6月6日(水)、金星の太陽面通過が見られました。
大阪では、午前7時10分から午後1時47分までの間、太陽の前を金星がゆっくりと通過していきました。
当館でも観望会を行い、平日のお昼にも関わらず、なんと1600人ものみなさまにお越しいただきました!
お昼12時から、太陽面通過が終わる14時前まで、みなさんと一緒に日食めがねや、望遠鏡を用いて観察しました。
▲望遠鏡で投影した太陽と金星(左側の黒い点)
金星の太陽面通過はとても珍しい現象で、前回は8年前でしたが、次回はなんと105年後のことです。
太陽観測衛星『ひので』が、金星の太陽面通過をとらえました。
とても迫力のある映像になっています。