『科学談話室』の話題より
地 球 史 と 生 命 史
2000/01/30 話題提供
2000/12/12 最終更新
話題一覧


[danwa:0159]  地球史と生命史(地球外生命を考証することによる科学の学習)
Date:Sun, 30 Jan 2000 23:30:04 From: 難波の宇宙人
はじめまして難波の宇宙人と申します。

私は幼少期からの天文ファンで、最近の太陽系外惑星の存在を示唆する 観測やエウロパの液体の水の存在の可能性などにより地球外生命の存在 に興味をもっています。以下に書いてあることはすべて想像であります。 しかしいろいろ検討することにより科学の理解が深まると思いあえて メ−ルさせて頂きます。

ここで地球外生命の存在について自分なりに考えてみたので間違いが ないかみなさんの意見を拝聴したい。

よく地球と太陽の距離と言われるが、惑星が少し大きいと大気が 厚くなり温室効果が効いてくるのですこし遠くてもかまわないと思う。 しかし原生代が早く終わる必要がある。恒星は主系列星のままでも次第に 光度を増してくるのでいずれ海が沸騰して惑星は金星の様になってしまう。 また知的生命体に進化するためには彗星の衝突を適当に制御する巨大惑星 がその恒星系になくてはいけない。生物の劇的な進化のためには90%ぐ らいの種の絶滅は必要悪である。しかし頻繁すぎてもいけない。

ところでわれわれの体には多くの重元素が含まれており超新星爆発に起源 があるとされる。しかし銀河形成期に大量の大質量星が形成されいるため 太陽より早く誕生した種族Iの恒星は多いと思われる。

主星の質量は太陽よりほんの少し多いだけで極めて不利である。 しかし太陽より少し軽い晩期型の主星は地球より有利ではないか。 この寿命の長い恒星のまわりの惑星は葉っぱの大きな植物が生えているかも しれない。紫外線が少なく光合成のエネルギ−を確保するためである。 またより薄いオゾン層でも安全なため酸素の濃度は地球大気より薄いだろう。 この惑星の生命は主星の巨星化の前に銀河系とアンドロメダ大銀河の衝突と いう災害に巻き込まれるかもしれない。いずれにせよ原生代の終わる時期こそ 知的生命体誕生の鍵をにぎっているだろう。


[danwa:0161]  Re:地球史と生命史(Re:地球外生命を考証することによる科学の学習)
Date:Mon, 31 Jan 2000 14:20:38 From: Ando S.
Ando S.です、こんにちは。

[danwa:0159]難波の宇宙人さん、 おもしろい話、ありがとうございます。

よく地球と太陽の距離と言われるが、惑星が少し大きいと大気が 厚くなり温室効果が効いてくるのですこし遠くてもかまわないと思う。
大気が厚いと当然大気圧が高くなります。これが生命の誕生に影響すること はないのでしょうか。確かに現在は、深海魚のように、深海にも生命は存在 します。しかしこれは生命進化の結果としての適応だと思うのですが。生命 誕生のころの地球の大気圧はどの程度だったのでしょうか・・・・。大気圧 が高いと海水に溶け込む二酸化炭素や酸素などの量はどうなるのでしょう か。
また、惑星が大きいと必然的に引力も強くなります。これと、生命誕生や知 的生命への進化との関わりはどうなのでしょうか。

また知的生命体に進化するためには彗星の衝突を適当に制御する巨大惑星 がその恒星系になくてはいけない。
これは、生命の元になった有機物質は彗星が地球に衝突することでもたらさ れたという説に関連してのお話だと推測しますが、彗星の衝突はあくまで原 始的生命の誕生の条件だろうと私は思います。しかし、いったん生命が誕生 したあと、それが「知的生命体に進化するため」には彗星の衝突は関係ない だろうと思うのですが。

あるいは、隕石の衝突によって恐竜が絶滅し、その結果哺乳類が繁栄し、そ して人類が誕生したという地球の生命史を思い浮かべられて想像されている のかとも思いますが、私は、隕石の衝突による恐竜絶滅説には、懐疑的で す。隕石の衝突そのものはあったとしても不思議ではないと思いますが、そ れで恐竜の絶滅が起きたとは思えません。化石からの研究では、この隕石衝 突の前後で、例えば爬虫類に属する亀類の多様性にはほとんど変化がないそ うです。

この惑星の生命は主星の巨星化の前に銀河系とアンドロメダ大銀河の衝突 という災害に巻き込まれるかもしれない。いずれにせよ原生代の終わる時 期こそ知的生命体誕生の鍵をにぎっているだろう。
現在の科学の常識としては、銀河同士が衝突しても、恒星同士が衝突するこ とはないそうです。天体写真でアンドロメダ銀河をみると、まさに恒星が密 集しています。しかし、いくら密集しているといっても、恒星と恒星の間の 距離は恒星の大きさに比べてはるかに遠く、そのため、銀河が衝突しても恒 星同士は互いにすり抜けてしまうそうです。ただ、すり抜ける際の恒星同士 の引力の影響で、恒星の運動が乱されることはありうるということです。 問題は、そのとき、惑星の軌道がどうなるのかということだと思いますが、 想像するのは困難です。私は、夜空の星が増え、星座が変わってしまうだけ で、案外何もないかもしれないと思ったりもします。

Ando S.


[danwa:0162]  Re:地球史と生命史(天文学的要因が生命の進化にあたえる影響)
Date:Mon, 31 Jan 2000 21:04:28 From: 難波の宇宙人
こんばんは難波の宇宙人です。
Ando S.さんいろいろ問題を指摘していただきましてありがとうございす。
指摘された事柄について考えてみました。

大気が厚いと当然大気圧が高くなります。これが生命の誕生に影響すること はないのでしょうか。確かに現在は、深海魚のように、深海にも生命は存在 します。しかしこれは生命進化の結果としての適応だと思うのですが。生命 誕生のころの地球の大気圧はどの程度だったのでしょうか・・・・。大気圧 が高いと海水に溶け込む二酸化炭素や酸素などの量はどうなるのでしょう か。
また、惑星が大きいと必然的に引力も強くなります。これと、生命誕生や知 的生命への進化との関わりはどうなのでしょうか。
地球での最初の生命誕生のシナリオはまだあまり解明されていません。 それだけに生命発生時とその前の大気圧は大きな研究の対象であると思います。 ただ最近生命は海底の熱水噴出孔で誕生したとの仮説をよく耳にします。 引力についてですが、知的生命がもし発生すれば重力についての学問の早期の 発展が考えられます。

また知的生命体に進化するためには彗星の衝突を適当に制御する巨大惑星 がその恒星系になくてはいけない。
これは、生命の元になった有機物質は彗星が地球に衝突することでもたらさ れたという説に関連してのお話だと推測しますが、彗星の衝突はあくまで原 始的生命の誕生の条件だろうと私は思います。しかし、いったん生命が誕生 したあと、それが「知的生命体に進化するため」には彗星の衝突は関係ない だろうと思うのですが。

あるいは、隕石の衝突によって恐竜が絶滅し、その結果哺乳類が繁栄し、そ して人類が誕生したという地球の生命史を思い浮かべられて想像されている のかとも思いますが、私は、隕石の衝突による恐竜絶滅説には、懐疑的で す。隕石の衝突そのものはあったとしても不思議ではないと思いますが、そ れで恐竜の絶滅が起きたとは思えません。化石からの研究では、この隕石衝 突の前後で、例えば爬虫類に属する亀類の多様性にはほとんど変化がないそ うです。
 この点についてはおっしゃる通り恐竜絶滅の隕石衝突仮説により考えたも のです。

この惑星の生命は主星の巨星化の前に銀河系とアンドロメダ大銀河の衝突 という災害に巻き込まれるかもしれない。いずれにせよ原生代の終わる時 期こそ知的生命体誕生の鍵をにぎっているだろう。
現在の科学の常識としては、銀河同士が衝突しても、恒星同士が衝突するこ とはないそうです。天体写真でアンドロメダ銀河をみると、まさに恒星が密 集しています。しかし、いくら密集しているといっても、恒星と恒星の間の 距離は恒星の大きさに比べてはるかに遠く、そのため、銀河が衝突しても恒 星同士は互いにすり抜けてしまうそうです。ただ、すり抜ける際の恒星同士 の引力の影響で、恒星の運動が乱されることはありうるということです。 問題は、そのとき、惑星の軌道がどうなるのかということだと思いますが、 想像するのは困難です。私は、夜空の星が増え、星座が変わってしまうだけ で、案外何もないかもしれないと思ったりもします。
 もし天の川銀河とアンドロメダ大銀河が衝突するどうなるでしょか。 仮説によると楕円銀河が形成されるそうです。その過程でもし大量の大質量星 が形成され超新星爆発が近い所で起こると宇宙線による生命への影響が考えられ ます。


[danwa:0163]  Re:地球史と生命史(天文学的要因が生命の進化にあたえる影響 自転速度)
Date:Tue, 1 Feb 2000 01:06:19 From: 浦田
難波の宇宙人さん、みなさん、こんばんは、浦田です。

隕石落下を制御するための巨大惑星の代わりに、近くに月があっても、同じ効 果があると思います、引力の風を起こすがごとく、近づく隕石をフライバイ (スイングバイ)させて長楕円軌道に放りこんでくれそうです。そして、衝突 確率も月と地球で1/2になります。??

シナリオに次の事も追加できますか?

 太陽との距離で決まる、温まり過ぎず冷め過ぎずの生命に都合のいい自転周 期 があります。自転軸と公転軸の傾きが小さいほど、広い範囲で気候が安定して そこに陸地が存在する確率も高くなります。

最初の自転周期がちょうどいいという可能性は低いので、自転速度は減速する 必要 があります。
早く適度な自転速度にたどり着くためには、・・・

1、大きな海が必ずあること。潮汐摩擦で減速できる。
2、大陸が移動して、赤道付近の海を遮ると更に早く減速する。
3、近くに大きな月があるとまた更に早く減速する。

 又、赤道付近に大陸があれば、海流が高緯度に迂回して、適温地域が広くな る。 もし、赤道付近で大陸が分断すれば、海流がそこを流れはじめて、高緯度の寒 冷化が起こる。

適度な自転速度の期間内で環境をコントロールする技術を得た文明は永久に存 続できる。



高速自転では高温にはならないですが、 速い自転速度→速い風速→激しい体温低下や、波や風による物理的破壊が起こ る。



関係ないかもしれませんが、畑では連作障害が起きます。線虫が増えるからで す。しかし、年に一回水田にすると、連作障害は起こりません。 これと同じように、地球規模カタストロフは知的生命にとって悪影響のある病 害虫や汚物が一掃される機会でもあるし。分断は、病気の蔓延も防いだのでは ないかと想像します。
 文明の発達を伴わない人口増加は、微生物や植物による汚物処理が追いつか ず、環境悪化から全滅につながるような気がします。

想像ばかりですみません。


[danwa:0165]  Re:地球史と生命史(大きな月が無いと、干上がる海)
Date:Fri, 4 Feb 2000 19:38:19 From: 浦田
談話室のみなさん、こんばんは、浦田です。

 地球の海流は主に、月の潮汐によって変形した海の中を地球が回るから起 こっています。大陸が無ければ木星の縞と同じように南北に蛇行しないで東西 に真っ直ぐ流れます。海面の熱は対流による高緯度への熱運搬は行なわれ ません。大気と水蒸気が主な熱の運搬媒体なので巨大な台風が常に発生しま す。(木星の大赤斑等)

 大陸があれば、赤道を西に向かう海流は遮られて高緯度に流れて、放熱・吸 熱循環が起こります。大気による熱運搬の割合が少なくなります。台風の減 少。高緯度の温暖化。

(大気は下から温まって対流を起こします。上昇しきったら水平に移動して、 高緯度に熱を運びます)

 火星には大きな月がなかったので太陽の潮汐による弱い海流しか発生せ ず赤道付近の海水の熱は主に大気を通じてしか北に運ばれなかったために、赤 道の海水温がどんどん上昇して蒸発が激しくなって早期に極に氷が堆積しまし た。高温のため宇宙にも飛散しました。頻繁に猛烈な台風が発生して文明が発 達し にくかったかもしれません。

 金星は太陽に近いので地球より速い海流速度が必要なので地球の月よ り大きい月と自転速度が必要でした。



結論:
 惑星に海が長く存在するためには南北に循環する海流を作る大きな月と 大陸が必要。海水位が下がれば陸地が顔を出して広がります。陸地が現われて からは海流が高緯 度に流れはじめて蒸発が抑制される。そして極の氷が融けて海水位を上昇させ ます。
 地球の陸地の面積と配置に応じて海面水位がが調整されます。



赤道付近に小さな諸島が多い理由(上記の仮説から)

海水面が上昇→島の面積減少→高緯度への流量減少→赤道での蒸発盛ん→極へ の水移動大→極の氷増大→海面の低下

海水面の下降→島の面積大→高緯度への流量増加→高緯度の温暖化→極の氷の 融解→海水面の上昇

遠浅の島の面積でフィードバックがかかって、現海水位が維持されています。 ほんまかいな???

 以上、合ってますか? ^8^


[danwa:0166]  Re:地球史と生命史(人類誕生に関わった天文学的条件を再認識した。)
Date:Sat, 5 Feb 2000 01:17:48 From: 難波の宇宙人
浦田さんこんばんは。難波の宇宙人です。

惑星の自転速度や衛星の存在が生命の進化やそのために必要な気候に与える影響 について貴重なご意見をいただきましてありがとうございます。

隕石落下を制御するための巨大惑星の代わりに、近くに月があっても、同じ効 果があると思います、引力の風を起こすがごとく、近づく隕石をフライバイ (スイングバイ)させて長楕円軌道に放りこんでくれそうです。そして、衝突 確率も月と地球で1/2になります。??
スパコンによる計算が必要ですが、地球型惑星が大きな衛星を獲得できるかは面 白いテ−マだと思います。私は別の場所で形成された惑星を衛星として捕獲する のであれば可能だと思います。(あくまで素人の私の考え)
ただし逆行衛星の場合は、やがて主惑星と接近して衝突する。
しかし地球は現に月を持っている。月がどの程度隕石衝突防止に貢献したのかも 興味深いです。もっと大きい衛星があった場合のシュミレ−ションではどうでし ょうか。(私個人として月形成理論に関して現在の有力理論を否定しません。月 よりもっと大きな衛星を地球型惑星が獲得できるかにも興味あります。)

シナリオに次の事も追加できますか?

 太陽との距離で決まる、温まり過ぎず冷め過ぎずの生命に都合のいい自転周 期 があります。自転軸と公転軸の傾きが小さいほど、広い範囲で気候が安定して そこに陸地が存在する確率も高くなります。

最初の自転周期がちょうどいいという可能性は低いので、自転速度は減速する 必要 があります。
早く適度な自転速度にたどり着くためには、・・・

1、大きな海が必ずあること。潮汐摩擦で減速できる。
2、大陸が移動して、赤道付近の海を遮ると更に早く減速する。
3、近くに大きな月があるとまた更に早く減速する。

 又、赤道付近に大陸があれば、海流が高緯度に迂回して、適温地域が広くな る。 もし、赤道付近で大陸が分断すれば、海流がそこを流れはじめて、高緯度の寒 冷化が起こる。

適度な自転速度の期間内で環境をコントロールする技術を得た文明は永久に存 続できる。



高速自転では高温にはならないですが、 速い自転速度→速い風速→激しい体温低下や、波や風による物理的破壊が起こ る。
おっしゃていることは地球そのものであると思います。
地球も太古の昔はるかに速い自転速度を持っていました。 そして主惑星に対して衛星が非常に大きく海が表面積の約7割を占めています。 しかし人類は環境をコントロ−ルできる文明になれるのだろうか。 かくいう私も今エアコンをがんがんつけています。(AM12:30ごろ)

いま思ったのですが、陸地の全くない水惑星もありえるのでしょうか。 惑星形成直後に衝突した彗星が非常に多い場合などです。 そんな惑星での生命進化はどんな過程をたどるか興味があります。 (現在の技術では確かめるすべも無いけれ ど)



人類誕生のためにいかに多くの天文学的要素が関与しているということを改めて 認識しました。

いろいろ考えてみましたが、またいろいろ興味深い問題提起をお願いします。

                 難波の宇宙人


[danwa:0167]  Re:地球史と生命史(大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Sat, 5 Feb 2000 15:46:30 From: Ando S.
Andoです。

浦田さん[danwa:0165]のお話ですが、 率直に言わせていただくと、総じて、どこまでが現在の科学的研究の成果と しての事実や理論であるのか、どこまでが個人的な想像や仮説であるのか、 そのあたりがよくわかりません。

たとえば、
 金星は太陽に近いので地球より速い海流速度が必要なので地球の月より 大きい月と自転速度が必要でした。
というお話ですが、金星にはかつて水の海が存在したことはなかったのでは ないですか。もちろん誰も見たことがないわけですから、本当のところはわ からないといえばそれまでですが。
少なくとも惑星の形成史に関する本を読むと、海はなかったというのが正し いとされているようです。
地球の岩石構成の特徴は花崗岩が大量にあることだそうですが、その花崗岩 は海が存在することではじめて形成されるそうです。金星や月にもわずかの 花崗岩があるそうですが、それは海の存在とは別の理由で形成されたと考え られているようです。

Ando S.


[danwa:0168] Re: 地球史と生命史
Date:Sat, 5 Feb 2000 21:25:56 From: Ando S.
Andoです。

難波の宇宙人さん [danwa:0166]
人類誕生のためにいかに多くの天文学的要素が関与しているということを 改めて認識しました。
わたしは、以前TVで海底火山から溶岩が吹き出るのを見て、一つのアイデア がひらめきました。
ご存知かと思いますが、海底火山から出てきた溶岩は、表面が海水によって 急に冷やされ固化します。しかし内部は熱く溶解したままですから、熱エネ ルギーの逃げ場が無くなり、内部圧力が高まります。すると、固化した表面 の殻が割れ、中から再び溶岩が吹き出てきます。吹き出た溶岩は、また海水 で急冷され表面が再度固化します。固化するとまた内部の熱の逃げ場が無く なり・・・・・というように、固化と噴出を繰り返しながら冷えていくわけ です。

このようすを見ながら、私が想像したのは、この溶岩を地球に見たてればど うなるかということです。地球は微惑星の衝突で形成される過程で、マグマ オーシャンができたといわれています。わたしのアイデアは、このマグマ オーシャンは表面が最初に冷えて地殻を形成する一方、内部はそのためにエ ネルギーの逃げ場を失い、やがては何らかの形で噴き出してくるのではない かということです。そのとき、地殻には割れ目ができ、そこからはマグマが 噴き出してきます。ある程度内部の熱エネルギーが解放されると、地殻は再 び閉じます。そして、内部のエネルギーが閉じ込められ、またいつか噴き出 す。このような変動を地球は繰り返してきたのではないだろうかというの が、私の想像したシナリオです。パクパクと、まるで地球が口で息でもして いるようなようすが浮かんできました。このような変動の跡のひとつが、中 央海嶺ではないかと思いました。もちろん、素人の想像ですから、科学的な 厳密さはありません。

ところが、最近、この私の想像がまんざら的外れでもないのではないかとい う理論を知ることができました。詳細は、

「生命と地球の歴史」(丸山茂雄、磯崎行雄共著、岩波新書)

という本を読んでください。数億年に一度ぐらいの割り合いでマントル深部 から熱い上昇流がおき、まるで地球がしゃっくりでもするように内部の熱を 一気に放出し、想像を絶するような火山活動が地球規模でおきた可能性があ るというのです。こうなると、植物の光合成が妨げられて大気中や海中の酸 素が欠乏します。それだけでなく、有害なガスも出てきます。その結果は生 物の大量絶滅につながると著者は考えているようです。二億五千万年前に起 きた海生の無脊椎動物の96%が絶滅するという地球史上最大の絶滅事件は、 このような地球の活動が原因であったというのです。

人類がチンパンジーと同じ状態からヒトに進化したのは、地殻変動でヒトの 祖先の住んでいた森がなくなったことが、直接の契機になったと考える学者 もいます。森がなくなって直立2足歩行を始めたというわけです。 生命進化や人類誕生については、足もとの地球のことも忘れてはならないと 思います。

Ando S.


[danwa:0169]  Re:地球史と生命史(Re:人類誕生に関わった天文学的条件を再認識した。)
Date:Sun, 6 Feb 2000 01:30:58 From: 浦田
難波の宇宙人さん、こんばんは、浦田です。

地球に生命が誕生するために、巨大惑星は地球への隕石の衝突を増やしたの か、減らしたのかどっちでしょうか? もっと詳しくお聞かせください。 いろんな、仮説を聞くのがとても楽しみです、よろしくお願いします。


[danwa:0171]  Re:地球史と生命史(巨大惑星は地球に衝突する隕石数にどう影響を与えたか)
Date:Mon, 7 Feb 2000 00:41:50 From: 難波の宇宙人
浦田さんこんばんは。難波の宇宙人です。

地球に生命が誕生するために、巨大惑星は地球への隕石の衝突の数にどの様な 影響を与えたかですが、私個人の見解としては衝突数を減らしたと考えていま す。まず地球の材料の微惑星(彗星のようなもの)は木星がかなり奪っていっ た。(根拠はより木星に近い火星が小さい)また太陽系がほぼいまのような姿 になってからも巨大惑星は彗星の衝突を減らしたと考えています。
はるか遠方から彗星が木星などに近づく場合軌道が大きくなる場合と小さくな る場合があります。双曲線軌道になると彗星は太陽系外にはじき飛ばされます。 また軌道が小さくなり短周期彗星となればその彗星は短期間で蒸発します。 またはじめより少し大きな軌道になっても再び巨大惑星に接近しやはり軌道が 変えられ双曲線軌道になるなど上記と同じ経過を辿ります。

以上の考察によりあくまで私個人の見解として巨大惑星は隕石や彗星の衝突を 減らすと考えます。

        難波の宇宙人


[danwa:0172]  Re:地球史と生命史(Re: 大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Tue, 8 Feb 2000 15:20:22 From: 浦田
浦田です、Andoさん、みなさん、こんにちは、

浦田さん[danwa:0165]のお話ですが、 率直に言わせていただくと、総じて、どこまでが現在の科学的研究の成果と しての事実や理論であるのか、どこまでが個人的な想像や仮説であるのか、 そのあたりがよくわかりません。
返事が遅くなってすみません。言葉が足りなくてどう読めばいいのか混乱させ たようですね。ごめんなさい。現在の有力な定説を学ぶことと、想像力を養う ことがここの目的と思っています。(学んで習う)
今回は「私が持つ本」の中で考慮されていない点を想像してみました。

 金星は太陽に近いので地球より速い海流速度が必要なので地球の月より 大きい月と自転速度が必要でした。
というお話ですが、金星にはかつて水の海が存在したことはなかったのでは ないですか。もちろん誰も見たことがないわけですから、本当のところはわ からないといえばそれまでですが。
少なくとも惑星の形成史に関する本を読むと、海はなかったというのが正し いとされているようです。
地球の岩石構成の特徴は花崗岩が大量にあることだそうですが、その花崗岩 は海が存在することではじめて形成されるそうです。金星や月にもわずかの 花崗岩があるそうですが、それは海の存在とは別の理由で形成されたと考え られているようです。
金星に豊富な水が有ったと書いてある本によると、 現在金星大気には、重い重水素が濃縮されている、それは地球の100倍。こ れは、過去に水があったことを示す。水蒸気が光分解されて、軽い水素だけが 宇宙に散逸した。残ったのは二酸化炭素等。数億年で水蒸気は宇宙に散逸して しまった。



ここからは、想像
太陽からの距離が水の惑星の存在を決定するというけれど、火星は干上がって いる。大きな違いはやはり月と考えました。もし月がなければ・・・・・と想 像すると。

たとえば、30センチ四方のお菓子の蓋に2ミリ位の深さに水いれます。蓋の 中心付近を下から温めます。すぐに中心だけが沸騰します。しかし周囲は手が つけられる程度の温度です。炎の上では輻射が追いつかずに蒸発が盛んになり ます。もし攪拌すれば、蒸発量は減少します。蒸発による放熱量より、輻射に よる放熱量が多くなるからです。
この攪拌がなければ・・・
赤道からの蒸発→中緯度から極付近での大雨と宇宙への散逸→陸地が顔を出す →陸地に大きな川ができる→大洋が水溜りになって更に高温になって蒸発→重 い二酸化炭素等が極に残る。
現在の火星の姿です。地球からでも良く見える川ができるということは、地球 では想像も出来ないくらいの蒸発量と大雨だったと想像します。低緯度では猛 烈な台風、中緯度では高層を北に流れる厚い雲。高緯度では大雨。そんな猛烈 な気候が文明を育むなんて、とても想像できません。一機に死の惑星に進んだ と想像します。



Andoさんの本に書いていない内容だったということは、新説であることが立証 されたので嬉しいです。^o^


[danwa:0173] Re: 地球史と生命史
Date:Tue, 8 Feb 2000 21:53:54 From: 難波の宇宙人
Ando S.さんレスが大変おそくなりましてすみませんでした。
難波の宇宙人です。

わたしは、以前TVで海底火山から溶岩が吹き出るのを見て、一つのアイデア がひらめきました。
ご存知かと思いますが、海底火山から出てきた溶岩は、表面が海水によって 急に冷やされ固化します。しかし内部は熱く溶解したままですから、熱エネ ルギーの逃げ場が無くなり、内部圧力が高まります。すると、固化した表面 の殻が割れ、中から再び溶岩が吹き出てきます。吹き出た溶岩は、また海水 で急冷され表面が再度固化します。固化するとまた内部の熱の逃げ場が無く なり・・・・・というように、固化と噴出を繰り返しながら冷えていくわけ です。

このようすを見ながら、私が想像したのは、この溶岩を地球に見たてればど うなるかということです。地球は微惑星の衝突で形成される過程で、マグマ オーシャンができたといわれています。わたしのアイデアは、このマグマ オーシャンは表面が最初に冷えて地殻を形成する一方、内部はそのためにエ ネルギーの逃げ場を失い、やがては何らかの形で噴き出してくるのではない かということです。そのとき、地殻には割れ目ができ、そこからはマグマが 噴き出してきます。ある程度内部の熱エネルギーが解放されると、地殻は再 び閉じます。そして、内部のエネルギーが閉じ込められ、またいつか噴き出 す。このような変動を地球は繰り返してきたのではないだろうかというの が、私の想像したシナリオです。パクパクと、まるで地球が口で息でもして いるようなようすが浮かんできました。このような変動の跡のひとつが、中 央海嶺ではないかと思いました。もちろん、素人の想像ですから、科学的な 厳密さはありません。
今まで私はマグマの起源を放射性物質の崩壊によるとしか思っていませんでした。 しかしよく考えてみると地球形成期の微惑星の衝突エネルギ−にも当然起源があ るでしょう。

数億年に一度ぐらいの割り合いでマントル深部 から熱い上昇流がおき、まるで地球がしゃっくりでもするように内部の熱を 一気に放出し、想像を絶するような火山活動が地球規模でおきた可能性があ るというのです。こうなると、植物の光合成が妨げられて大気中や海中の酸 素が欠乏します。それだけでなく、有害なガスも出てきます。その結果は生 物の大量絶滅につながると著者は考えているようです。二億五千万年前に起 きた海生の無脊椎動物の96%が絶滅するという地球史上最大の絶滅事件は、 このような地球の活動が原因であったというのです。

人類がチンパンジーと同じ状態からヒトに進化したのは、地殻変動でヒトの 祖先の住んでいた森がなくなったことが、直接の契機になったと考える学者 もいます。森がなくなって直立2足歩行を始めたというわけです。 生命進化や人類誕生については、足もとの地球のことも忘れてはならないと 思います。
足もとの地球も忘れてはいけないというのはその通りと思います。
しかし私の様な素人は「...が降ってくる」といったたぐいの外部からの災害 を想定しがちです。やはり科学的な考証を重ね足もとも決して怠らない様にし なければいけないと思います。


[danwa:0174]  Re: 地球史と生命史(Re: 大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Wed, 9 Feb 2000 00:50:52 From: Ando S.
Andoです。浦田さん、ご返事ありがとうございます。

金星に豊富な水が有ったと書いてある本によると、 現在金星大気には、重い重水素が濃縮されている、それは地球の100 倍。これは、過去に水があったことを示す。水蒸気が光分解されて、軽い 水素だけが宇宙に散逸した。残ったのは二酸化炭素等。数億年で水蒸気は 宇宙に散逸してしまった。
そうなんですね。金星にも地球と同じくらいの水はあったんですよ。問題 は、水、すなわち、H2Oが金星では液体の海としては存在していなかったら しいということです。
地球も金星も、惑星としての形成過程はよく似ていて、微惑星の衝突によっ て共にその初期大気には大量の水蒸気が含まれいたと考えられているようで す。やがてその水蒸気が、地球では雨となって地表に降りそそいで海を作っ たのにたいし、かたや金星では雨とはなったが太陽に近くて地表温度がなか なか下がらなかったため、その雨が地表まで達せず、途中で再び蒸発し、海 にはならなかった。そして、浦田さんの言われるように、その水蒸気は紫 外線で分解され、水素が宇宙に逃げ、大気としては二酸化炭素ばかりが残っ た、というのが最近の最も確からしい理論のようです。

火星は、私の読んだ本によると、マグマオーシャンができたかどうかという ことで、2つのシナリオが考えられているようです。
しかし、浦田さんの話しにまた疑問が出ました。
地球からでも良く見える川ができるということは、地球では想像も出来な いくらいの蒸発量と大雨だったと想像します。
「地球からでもよく見える川」というのは、何のことですか。昔よく言われ た「火星の運河」のことですか? 確かに水の流れたらしい地形は確認され ていますが、これは「運河」とは何の関係もなく、地球からは見えないと思 いますが。新しく完成したすばる望遠鏡では見えるか見えないか、一度チャ レンジしてくれるとありがたいですが。

Ando S.


[danwa:0175]  Re: 地球史と生命史(Re: 大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Wed, 9 Feb 2000 03:30:33 From: 浦田
Ando S.さん、こんばんは、浦田です、時代錯誤もいいとこでした。
「火星人が作った運河」と川を混同していました。
探査衛星写真による大河の痕のことです。失礼しました。^ ^;
「地球からでもよく見える川」というのは、何のことですか。昔よく言われ た「火星の運河」のことですか? 確かに水の流れたらしい地形は確認され ていますが、これは「運河」とは何の関係もなく、地球からは見えないと思 いますが。新しく完成したすばる望遠鏡では見えるか見えないか、一度チャ レンジしてくれるとありがたいですが。

Ando S.さん、みなさん、月が無ければ、海流はもっとゆっくりしたものにな る。
これは絶対正しいのでしょうか?

幾多の他人の仮説を代弁し合うのもしんどいものですから、たとえ根拠のない ひらめきでもどんどん、発表しあいましょうよ。ひょっとして・・・なんてこ とあるかもしれませんから。例えば鳥が屋根を傷めること、怖い顔の目を怖が ることを知らない学者は、鬼瓦を宗教に結びつけたりするものです。違った分 野の経験と目で問題にアプローチすることは間違いを正すことになるかもしれ ません。難波の宇宙人さん、いっしょにがんばりましょう。


[danwa:0177]  Re: 地球史と生命史(Re: 大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Thu, 10 Feb 2000 08:43:50 From: Ando S.
Andoです。

浦田さんの、[danwa:0165][danwa:0172][danwa:0175]
要するに、海流がないと赤道付近の海水があっためられて蒸発しつづけてや がて海は干上がる。しかし、大きな月があると潮汐力で海流が速くなるた め、海水は攪拌と同じ効果を受けるので蒸発が抑えられる。したがって、大 きな月がないと海は干上がる、ということでしょうか。

海流と月の関係は、よくわかりません。
ただ浦田さんの考えに対して、わたしの体験をお話します。もう10年ぐら い前になるかと思いますが、仕事でマレーシアのペナン島というところに 行ったことがあります。時期は、はっきりとは覚えていないのですが、5月 ごろでなかったかと思います。夜、ホテルの窓からきれいな南十字星を見て 感激したのを覚えています。この時期、ペナン島では昼間厚い雲がたれこむ 日が多く、赤道に近いところだというのにあまり暑さは感じませんでした。 現地の人の話では、一番暑いのは2月ごろだというのです。しかし、2月とい うのは、太陽が南回帰線から反転した時期です。つまり、ペナンでは太陽の 高度がどちらかというとやや低い時期なんです。何でそんな時が一年で一番 暑いのか、わたしにはちょっと不思議でした。
そこでそのとき私なりに考えたのですが、太陽光が最も強くなる時は、海水 の蒸発が盛んになり、そのため、雲が厚くなり、逆に太陽光がさえぎられて しまうのではないのでしょうか。
私のコンピュータには壁紙として、気象衛星ひまわりの全地球写真を表示し ています。その画像は、1時間ごとに自動更新されます。それを見ている と、今の時期、赤道の南側の部分が、四六時中、厚い雲でおおわれていま す。

ですから、私の結論を言いますと、浦田さんの考えられたことは、起きそ うにないと思うのです。雲でおおわれることで、太陽光がさえぎられるた め、海水が温まりつづけることはないのではないでしょうか。つまり、雲に よって負帰還がかかってしまうと思うのですが。
それに地球は、現在は、確かに、赤道付近は海が多いのですが、もしユーラ シア大陸とアメリカ大陸が赤道付近にデンと横たわっていれば、どうなるの でしょう。熱せられるのは陸地ばかりということになりますが、それでも、 月がなければ海は干上がるといえるのでしょうか?

Ando S.
この話題の続きは気象衛星ひまわりの画像へ 


[danwa:0178]  Re: 地球史と生命史(Re: 大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Fri, 11 Feb 2000 14:13:29 From: 浦田
Ando S.さん、みなさん、こんにちは、浦田です。

現地の人の話では、一番暑いのは2月ごろだというのです。しかし、2月とい うのは、太陽が南回帰線から反転した時期です。つまり、ペナンでは太陽の 高度がどちらかというとやや低い時期なんです。何でそんな時が一年で一番 暑いのか、わたしにはちょっと不思議でした。
★気温、湿度は主に海流の影響を受けるからです。

地球の赤道に対する月の公転軌道傾斜角は5度です、それと太陽の合力の方向 に海はふくらみます。そのふくらんだ緯度付近に(西行き海流)の中心がこよ うとしま す。(エルニーニョ等、河口がちょうどその位置になって大潮だと逆流するこ ともある)

 想像ですが、マレーシアは太平洋の西側なので、太平洋で暖まった海流の影 響というより、西側のインド洋の海流の影響を受けるのではないでしょうか。

 一般に大陸の西側では北の方から南下してきた冷たい海流が西に向かって進 み始めるのです。そして、だんだん暖かくなって、進行方向(西)にある大陸 に当たって北上します。日本は丁度その位置にあるります。

 想像ですが、インドが南にせり出しているので、西行き海流は南に押しやら れています。2月マレーシアの西には赤道逆流(東向き)があります。しか し、たいして北上できないので、比較的暖かい。

 夏には赤道逆流が勢力を弱めて、冷たいオーストラリア海流が北上して影響 を受けるのではないでしょうか。



そこでそのとき私なりに考えたのですが、太陽光が最も強くなる時は、海水 の蒸発が盛んになり、そのため、雲が厚くなり、逆に太陽光がさえぎられて しまうのではないのでしょうか。
私のコンピュータには壁紙として、気象衛星ひまわりの全地球写真を表示し ています。その画像は、1時間ごとに自動更新されます。それを見ている と、今の時期、赤道の南側の部分が、四六時中、厚い雲でおおわれていま す。
・・・・・・・・

雲でおおわれることで、太陽光がさえぎられるた め、海水が温まりつづけることはないのではないでしょうか。つまり、雲に よって負帰還がかかってしまうと思うのですが。
★負帰還がかかるためには、入力にある程度の変化が必要です。それが100 度の範囲でおさまるのか私には想像できませんが、現在よりは高温安定になる ことは確かだと思います。

★雲に覆われると地上からの放射も跳ね返しています。たいていの雲はよく見 ると、小さなコアの集まりです。昼に積乱雲などが最終段階にまで発達するた めには、雲が発達する部分と、暖かい空気を水平方向に吸い取られる晴れた地 域が必要です。成層圏まで上がった雲が水平に広がって拡散します。

★成層圏で拡散した見えない水蒸気が宇宙に旅立ちます。

★水蒸気を高高度にまで運ばないためには、水蒸気によらない海の冷却(放 射)と、低高度で降雨させるための核になる粒子が必要です。

雨の核はどこから・・・実は彗星と同じように月にも太陽風にたたかれて発生 した巨大なコマがあって、そのコマに地球が入ることで雨ができやすくなる。 (これはだれも賛同してくれない、私の仮説です。)

★前線性の雲は低気圧が必要ですが。月が無くなると暖かい海流が北上しない ので低気圧は赤道付近にとどまるということも考えらるかなあ???

★(番外:壁紙に逐次変るひまわり映像が使えるなんて知らなかったです。で きれば教えてください。)

それに地球は、現在は、確かに、赤道付近は海が多いのですが、もしユーラ シア大陸とアメリカ大陸が赤道付近にデンと横たわっていれば、どうなるの でしょう。熱せられるのは陸地ばかりということになりますが、それでも、 月がなければ海は干上がるといえるのでしょうか?
★前にも書きましたように、赤道付近の水を西に流す月と、それを遮って、南 北方向に偏向させる大陸があったほうが、スムーズに冷却して、海が長く存在 できると考えています。

★赤道付近が全部大陸だったら、ですか・・・・みなさん、どうなると思いま すか?


[danwa:0180] Re: 地球史と生命史(月の存在と気候)
Date:Sun, 13 Feb 2000 00:51:03 From: 難波の宇宙人
みなさんこんばんは、難波の宇宙人です。

地球には大きな衛星=月がありますがその存在が地球の気候に与える 影響を考えて見ました(あくまで思考訓練であり天文学や気象学の定 説ではありません。)

月が無いと赤道からの暖かい水はどの様に流れるでしょうか。
私は大気の流れとよく似た流れになると思います。
ただし海水は陸地を越えて移動することはできません。
したがって大陸の西側で暖流と寒流の渦ができるでしょう。
しかし大陸の西側では暖流の方がより大陸に近い方を流れます。
逆に大陸東岸でも渦はできますが寒流が大陸に近い方を流れます。
(これが欧州とサハリンの気温差の原因か)
月がその地点を向けば海水は吸い上げられますが数時間でピ−クは 過きていきます。
したがって海流の渦は変形します。
また太陽との位置関係により重力の働き方も変化します。
また地球の公転によりそのときに最も高温になる緯度は変化しますが あくまで自転軸と直行するのは赤道です。
つまり海流の温度も季節変化するのです。
一つの例として大陸西岸の冬を考えます。
月と太陽の重力が重なって渦の位置が大きく西にそれたとします。
この場合暖流の効果は極めて小さくなります。
もともと暖流によって 気温が高められている地方であり大きく気温が下がります。
また大陸東岸で夏に渦が東にそらされると猛暑になります。
しかし実際には気温はその他の因子によっても左右されますので必ず そうなるとはいかないかも知れません。
ただ漁業等には影響があるでしょう。


[danwa:0184] Re: 地球史と生命史(Re:月の存在と気候)
Date:Wed, 16 Feb 2000 02:41:48 From: 浦田
こんばんは、浦田です

難波の宇宙人さん
月が無いと赤道からの暖かい水はどの様に流れるでしょうか。 私は大気の流れとよく似た流れになると思います。
えっと、大気は下から温まって、上昇して、上空まで行って、行き場を失っ て、広がります。広がると緯度変化(地表の週速度変化)が生じて、陸地に対 して大気は速度を持つようになります。

海は表面から温まるので大きな対流は起きなくて、その場に留まるような気が します。
蒸発した水蒸気とそれに温められた空気とで上昇気流が発生して、それに吸い 込まれる洋上空気が暖かい海水を中心に集めて、さらに大きな上昇気流を発生 させる。太陽直下の海では常にこのような巨大上昇気流が発生すると想像しま すけど、いかがでしょうか。


[danwa:0185] Re: 地球史と生命史(海流の成因)
Date:Wed, 16 Feb 2000 23:46:01 From: 難波の宇宙人
浦田さん、みなさんこんばんは。難波の宇宙人です。

浦田さんより海流の成因について指摘がありました。
私は大気の流れ(貿易風、偏西風、極東風)と同じ様に海水も流れると早合点し てしまいました。それは大気と海水の熱せられかたの違いをきちんと押さえてい なっかたためです。

えっと、大気は下から温まって、上昇して、上空まで行って、行き場を失っ て、広がります。広がると緯度変化(地表の週速度変化)が生じて、陸地に対 して大気は速度を持つようになります。
海は表面から温まるので大きな対流は起きなくて、その場に留まるような気が します。
蒸発した水蒸気とそれに温められた空気とで上昇気流が発生して、それに吸い 込まれる洋上空気が暖かい海水を中心に集めて、さらに大きな上昇気流を発生 させる。太陽直下の海では常にこのような巨大上昇気流が発生すると想像しま すけど、いかがでしょうか。
 うかつでした。海はおっしゃる通り表面から暖まります。 では海流の源泉は何でしょうか。海に力学的な影響を与えるものを考えると地球の 自転そして月と太陽の重力があげられると思います。 地球の自転により海は赤道付近が膨らんでいるのではと思いました。 その膨らみが月や太陽の重力で攪乱され暖流が生じるのではないか。 そう思うのですがみなさんどう思われますでしょうか。

太陽直下の海ではおっしゃる通り大きな上昇気流は当然起こると思います。 その緯度は地球の公転に伴って変化しそれが太平洋高気圧などの成因と思います。 しかし季節に関係なく黒潮などは存在するので海流への影響は小さいかと思います。


[danwa:0186]  Re: 地球史と生命史(Re: 大きな月が無いと、干上がる海。えっ、ほんと?)
Date:Thu, 17 Feb 2000 01:00:41 From: 長谷川
浦田さん、談話室のみなさん、こんばんは。長谷川です。

#話題についていけてないのですが(^^;)、ちょっと気の付いたところを…

浦田さん [danwa:0178]
地球の赤道に対する月の公転軌道傾斜角は5度です、それと太陽の合力の方向 に海はふくらみます。そのふくらんだ緯度付近に(西行き海流)の中心がこよ うとしま す。(エルニーニョ等、河口がちょうどその位置になって大潮だと逆流するこ ともある)
エルニーニョは海水の温度が高くなるんでしたっけ?低くなるんでしたっけ? …という話ではなく、アマゾン川の逆流は「ポロロッカ」ですね。 中国では銭塘江という川が逆流して、「湧潮」か「海嘯」というそうです。 他にも、イギリスのSevernという川でも規模の小さいのが起こるそうで、英語 では「tidal bore」というそうです。

特に銭塘江の逆流は、年間100回以上も起こるということで、時期がそんなに 限られていないようです。もっとも、一番激しいのは中秋の名月の頃だという ことですが…。

しかし、このような激しい逆流は、潮の満ち干が他に行き場を失って、狭い河 口に集中することから起こります。逆に言えば、広い海ではゆったりとした潮 の満ち干にしかなりません。ということを考えると、潮の満ち干がそんなに海 流に影響しているとは考えにくいのですが…。


それから、月の公転軌道面の傾斜角5度というのは、黄道面に対する角度です から、月の軌道面と赤道面の角度はおよそ18.5度から28.5度まで変化すること になります。


[danwa:0187] Re: 地球史と生命史(海流の成因補足)
Date:Thu, 17 Feb 2000 01:46:43 From: 難波の宇宙人
浦田さん、みなさんこんばんは。難波の宇宙人です。

前回の書き込みの後、風呂の中で過去のログを思い出しながら水の 流れについてもう少し深く考えてみました。(水そのものがあり落 ちついて考えられるので風呂は最適)
海の水は地球の自転について動きますが、月の重力で攪乱されると 地球の自転より遅れます。つまり赤道付近の海水が相対的に西に動 いていきます。この流れが大陸と衝突すれば暖流が生じるのではな いでしょうか。

みなさんのご意見をお待ちしています。


[danwa:0188] Re: 地球史と生命史(Re: 海流の成因補足)
Date:Thu, 17 Feb 2000 12:51:48 From: 浦田
難波の宇宙人さん、長谷川さん、みなさん、こんにちは浦田です、

難波の宇宙人さん
海の水は地球の自転について動きますが、月の重力で攪乱されると 地球の自転より遅れます。つまり赤道付近の海水が相対的に西に動 いていきます。この流れが大陸と衝突すれば暖流が生じるのではな いでしょうか。
私の文章がへたなのか、うまく伝わっていなかったようです。 [danwa:0165]で月と大陸が暖流を生むことを先ず仮定しています。 お風呂で同じイメージを浮かべていただいて、嬉しいです。



長谷川さん
しかし、このような激しい逆流は、潮の満ち干が他に行き場を失って、狭い河 口に集中することから起こります。逆に言えば、広い海ではゆったりとした潮 の満ち干にしかなりません。ということを考えると、潮の満ち干がそんなに海 流に影響しているとは考えにくいのですが…。
★ ちょっと難しいですがイメージしてください。
直径1メートルくらいのプラスチックの輪の中で腰を振ってお腹のあたりでく るくる回す遊び。フラループ?といいましたでしょうか。

お腹が地球で、輪が海です。例えば、お腹の円周が80センチで、輪の円周が 100センチだとします。
オヘソに接している輪の一点に印をつけておいて、輪がお腹とスリップしない ように一回転させます。輪の印は100−80で20センチだけオヘソからず れます。

海流の原動力はそういうものだとおもうのですが。
機械に強い方は、遊星歯車減速機をイメージしてください。


[danwa:0189] Re: 地球史と生命史(Re: 海流の成因補足)
Date:Thu, 17 Feb 2000 15:54:08 From: 石坂
浦田さん、難波の宇宙人さん、そして談話室のみなさま、 こんにちは。石坂@科学館です。

えっと、浜口さんからの宿題がまだ終わってなくて別の話題 には書きづらいのですが・・・ (^^)

海流の成因についての楽しいメールを見ていて、ちょっと 気になることがあったので、筆ならぬキーボードに向かいます。

気になる点は3点あります。
1)[danwa:0188]浦田さんのフラフープのたとえについて
2)海流と風向の関係について
3)風向の成因について

まず、フラフープのたとえについて、

[danwa:0188]浦田さんは書きました:
お腹が地球で、輪が海です。例えば、お腹の円周が80センチで、輪の円周が 100センチだとします。
 潮の満干の差は平均すると1mです(場所によっては20mにも なりますが、これは地形の問題で、海の真ん中ではだいたい1m未 満です)。
 つまり、お腹(地球)の円周が40000000m(4千万メートル)で、 輪(海)の円周が40000006mです。その差はたった6メートルにし かなりません。
 1日に6メートルしか動かないなら、1日に50km動く海流の成 因にはなりえないのではないでしょうか?
 潮汐は波と同じで海水がその場で上がったり下がったりするだ けで、流れにはならない気がします。

 次に、海流と風向の関係ですが、両方が載っている図を見たこ とがおありでしょうか? (理科年表や高校地学の図録、地図帳な どに載っています)。
 これをみると、海流と風向がとてもよく一致していることが分 かります。
 海流の成因は(極地方から低温で、かつ氷から締め出された塩 分濃度が高い海水が沈降し、赤道付近で沸き上がる、海水の鉛直 大循環に加え)#地表の風によって起される表層流が主因である と、私の持っている本では結論づけています。
 つまり#月がなくても、海流は生じる!?

 最後に、風向の成因ですが、浦田さんは過去ログにある、コリ オリの効果を忘れていらっしゃいますよ ;-)

[danwa:0184]浦田さんは書きました:
蒸発した水蒸気とそれに温められた空気とで上昇気流が発生して、それに吸い 込まれる洋上空気が暖かい海水を中心に集めて、さらに大きな上昇気流を発生
このとき、赤道付近に吸い込まれる空気にはコリオリ力が働くので 西向きの流れになります。これが貿易風。赤道付近の海水は貿易風 の影響で西向きの流れになっています。逆に中緯度地方では東向き の風「偏西風」が吹き、海流も西→東となります。  というわけで、[danwa:0185]難波の宇宙人さんがいうように、海 水は大気の流れと同じように流れています(もちろん浦田さんのご 指摘通り地球には大陸がありますので、単純な流れにはなりません が・・・)。

 以上3点、浦田さんのメールを読んでいて気になったことを書き ました。これからどう話題が発展していくのか、ワクワクしながら ROMになります (^^)。

石坂でした。


[danwa:0190] Re: 地球史と生命史(Re: 海流の成因補足)
Date:Thu, 17 Feb 2000 23:30:58 From: 浦田
石坂さん、みなさん、こんばんは、ショボンとなりかけましたけど、もう少し 頑張らせてください。フラフープの例はよくなかったです。

石坂さん
 潮汐は波と同じで海水がその場で上がったり下がったりするだ けで、流れにはならない気がします。
★潮汐による海洋の変形はテニスボールのようなものではないと思います。実 際は火山から流れ出る溶岩のように、粘性と海底からの摩擦で水深全体として 質量移動できません。結局表面を流れて移動します。1メートルの高さ分の体 積を海水表面だけで移動させています。

★場所によって、潮汐振幅が違ったり、時刻がずれるのは、水深全体の海水の 移動で盛り上がるというより、表面流に依存しているからだと思うのですが。

ところで、地球の自転を止めればどこまで海面が上昇するのでしょうか?

 次に、海流と風向の関係ですが、両方が載っている図を見たこ とがおありでしょうか? (理科年表や高校地学の図録、地図帳な どに載っています)。  これをみると、海流と風向がとてもよく一致していることが分 かります。
★日本の南に台風があると黒潮が逆流するのでしょうか。
地表風が、変動する気圧配置に関係なく傾向を示すという意味がわからないで す。
川の下流から風が吹くと表面は逆流しますがまわりは埋め合わせに早く順流し ますが。・・

★風が吹くから、海が動くのではなく、暖流の向かうところで上昇気流が発生 するので、そのように見える傾向があるというのが私の持論です。^^

このとき、赤道付近に吸い込まれる空気にはコリオリ力が働くので 西向きの流れになります。これが貿易風。赤道付近の海水は貿易風 の影響で西向きの流れになっています。逆に中緯度地方では東向き の風「偏西風」が吹き、海流も西→東となります。
★ひまわり影像を動画にして観察したら赤道の雲は南北半球からねじれのない 風が吹くせいか渦のできはよくないですね。

★偏西風は高高度で吹いています。この付近からの下降気流に西風成分が含ま れているということですか?

 以上3点、浦田さんのメールを読んでいて気になったことを書き ました。これからどう話題が発展していくのか、ワクワクしながら ROMになります (^^)。
ROMにならないでください。心細いです。
みなさん、どうか、別の話題も出してくださいね。尻切れになることもありま すけど、統合されるメリットもあるでしょうから。どうでしょうか?


[danwa:0374]  Re: 地球史と生命史(赤道に大陸がなかったら)
Date:Sat, 9 Dec 2000 01:23:21 From: 浦田
長谷川さん、談話室のみなさん、こんばんは。浦田です。


一部略 (光の速度の話題へ)


 さて、気象に詳しい方々もいらっしゃいますので以前から疑問に思っているこ とをもう一度書きます。

西に向かう赤道海流が風のせい、または私が思っています月の引力のせいであっ ても、もし、赤道海流を阻む大陸や諸島がなかったら、どうなるのでしょう?


[danwa:0376]  Re: 地球史と生命史(Re: 赤道に大陸がなかったら)
Date:Tue, 12 Dec 2000 19:39:33 From: 浦田
浦田です、BiBiさん、みなさん、こんにちわ。

ヒートパイプという物があります。一例ですが、密閉された銅パイプの中に細か い繊維の網が張ってあり、アルコールが入っています。

一端を温めると、アルコールが蒸発して、もう一端に高速で熱を伝えます。冷え て液体になったアルコールは網の毛細管現象で加熱部に戻るという物です。私の 知ってる利用方法は人工衛星の太陽側から日陰側に熱を運んで部分加熱を防ぐと いうもの、ステレオアンプ等の回路の放熱です。しかし熱運搬能力では流れる液 体にはかなわないでしょう。

 人類が火星や他の惑星の海流を制御することで局部的に快適な世界を作ること ができるのではないか。地球ならパナマ運河の拡張常時開通の土木工事等。・・ ・等など、SF世界を考えていました。この話、興味ありませんか?みなさん。


・・・さて、この先 話はどうなるのか?お楽しみに!・・・
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