『科学談話室』の話題より
変  調
1999/12/26 話題提供
2000/1/8 最終更新
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この話題は 水中通信  からの続きです 


[danwa:0103] 変調(Re: 電磁波・音波)
Date:Sun, 26 Dec 1999 02:05:19 From: 浦田
長谷川さん、船場の若旦那さん、談話室のみなさん、こんばんは、

ダイバー用の音波利用水中通信の周波数が32768でSSB(シングルサイ ドバンド)という情報ありがとうございます。周波数が2の15乗ということ はクオーツ時計の水晶発信子の原振周波数です。 (15段のフリップフロップカウンタで1秒が作れる) 市販の超音波スピーカーやマイクは40キロヘルツは主流だから、これに近く て、どこでも安価に手に入る水晶振動子を選んだのでしょうか? USBなら 丁度40キロヘルツになります。それとも他に理由があるのでしょうか。?
 SSB送信機は省消費電力のためですね。平衡変調ICも水晶も秋葉原や大 阪日本橋で200円程度で買えます。
 以前、超音波洗浄機を工作したとき、プランクトンを入れてみましたら、 壁の反射が干渉するところでは一瞬に破裂溶出していました。これを使えば、 水の殺菌にも使えるような気がします。
 通信用にはほどほどの出力でよさそうですね。


[danwa:0111] Re: 変調(ダイバー・潜水調査船)
Date:Mon, 27 Dec 1999 20:35:30 From: 船場の若旦那
浦田さん、談話室のみなさん、こんばんは。船場の若旦那です。

[danwa:0103]浦田 wrote:
ダイバー用の音波利用水中通信の周波数が32768でSSB(シングルサイ ドバンド)という情報ありがとうございます。周波数が2の15乗ということ はクオーツ時計の水晶発信子の原振周波数です。
先のポストの際にはコピー&ペーストしただけで数字の意味に気がつきませんでした が、32,768Hzならクォーツ時計の水晶だったのですね。ご指摘いただきありがとうご ざいました。ついでで恐縮ですが、時計のメカニズムに関するサイトもアップしてい るマニアがたくさんおられます。例えば「時計職人」のサイト:
http://village.infoweb.or.jp/~fwgk9558/q-tokei-sikumi.htm
にも機械時計やクオーツ時計のわかりやすい解説があり、私は時計の専門用語などは ここではじめて目にしました。

市販の超音波スピーカーやマイクは40キロヘルツは主流だから、これに近く て、どこでも安価に手に入る水晶振動子を選んだのでしょうか? USBなら 丁度40キロヘルツになります。それとも他に理由があるのでしょうか。?
手近にいたダイビングの経験者に聞いても水中トランシーバーについてはなにも知ら ず、立ち読みしたダイバー向けの雑誌にも記事や広告などは見あたりませんでしたが 、検索するといろいろな会社からダイバー用の水中トランシーバーが発売されている ようです。

例えば、ダイブリンクという製品:
http://vvv.com/divelink/com-ffs2.htm
は、搬送周波数31,250HzのUSB で帯域は400Hz〜5,000Hzとのことですが、

ダイブコムという製品:
http://www.cis-lunar.com/improve.html
は、搬送周波数はやはり時計と同じ32,768Hzでした。業界唯一の2チャンネル製品で 、他社の水中トランシーバーとも互換性があるとのことです。たぶんUSBとLSBを切り 替えて2チャンネルにしているのでしょうか。クオーツ時計の水晶を使うことにより 、値段ばかりでなく互換性が得られるとは気がつきませんでした。どうせ少しばかり 搬送周波数を変えてもほとんど意味はないでしょうから、互換性ねらいの方が賢いよ うに思いました。

きっとこの業界も、値段が安くなってアマチュア向け製品が主力になってくると、そ のうち国際的な激しい競争が待ち受けているのではと想像いたしております。

 SSB送信機は省消費電力のためですね。平衡変調ICも水晶も秋葉原や大阪日本橋 で200円程度で買えます。
私は全くダイビングの経験がありませんが、将来有名なダイビング・スポットで、大 勢のダイバーが安くなった水中トランシーバーを使い出すと、混信する心配はどうな んでしょうか?電波における市民バンドと携帯電話の関係のように、減衰率や省消費 電力などに関わらず、きっとそのうち水中トランシーバーも、もっと高い周波数に移 行せざるを得ないのかな〜と思っております。(水中トランシーバーって日本ではど このお役所が取り仕切っているのかしら?)

なお、「しんかい6500」などの有人潜水調査船に搭載されている水中通信機器は、ダ イバー用の水中トランシーバーなんかより値段の桁がいくつも高いでしょうから、あ まり参考にならないと存じます。音声信号以外にも伝えるべき情報はたくさんあるで しょうし、パワーにもはるかにゆとりがあるはずですので、もしかしたら、とっくに デジタル化されているのではと想像しておりますが、JAMSTECにコネのある方がおら れましたら是非教えていただきたく存じております。

失礼いたしました。


[danwa:0117] Re: 変調(水中通信、変調について)
Date:Tue, 28 Dec 1999 21:15:23 From: 浦田
船場の若旦那さんみなさん、こんばんは、浦田です。

31日はパソコンの時計を11月にして様子を見ようと思います。 え!ずるいって。そうですね、先に1月1日にして確認している勇気ある方も おられるのに。

ダイバー用通信装置は飛行機の非常通信周波数のような使われ方をしてゆくの ではないでしょうか。
パラグライダはハム無線が主流ですが、最近、無線ごっこより静かに鳥と風の 音を聞きながら飛ぶ方がのが良いのか、ほとんど非常用になってるように思い ます。

SSBについて、 簡単に変調について私の理解方法で説明します。間違っていたら指摘お願いし ます。
難しい計算式を入れないでします。

遊園地のコーヒーカップ(大きなターンテーブルの上に4人乗りの回転する小 さなカップがたくさん乗った遊戯施設)を近くで見ていて、回転するカップに 乗った一人に注目すると。目の前を通過する速さはターンテーブルの周速より はやく見えたりおそく見えたりします。
通過する早さはターンテーブルの周速±カップの周速の範囲になります。

ターンテーブルの回転数が搬送波周波数で、カップの回転数が送りたい信号周 波数です。

カップを回す時(信号を送る)だけ、ターンテーブルを回せば(搬送波を出 す)電力は少なくてすみます。これをダブルサイドバンド(DSB)と言いま す。普通のAMラジオは声が出ていなくても同調できますが、DSBでは電波 が出ないので同調できません。
送りたい音声周波数が3kHzで搬送波周波数が1000kHzだと±3kH zの範囲にあるラジオで受信できて混信を与えますので、放送局の周波数は最 低6kHz離れていないといけません。日本では9kHz離れて割り当てられ ています。
−側の周波数をフィルタで消して+側だけにしたものをアッパーサイドバンド USB。
−側だけにしたものをロウアーサイドバンドLSBと呼びます。
これで使用帯域幅は半分ですみますので。通信回線数が倍になります。
おそまつでした。

頭と足に電極を付けて低電圧で直接通信できそうな気がしません?


[danwa:0118] Re: 変調(SSB について)
Date:Fri, 31 Dec 1999 21:45:15 From: 船場の若旦那
浦田さん、談話室の皆様こんばんは、船場の若旦那です。

私はもう三十数年前にアマチュア無線を少しかじっただけの「落ちこぼれの元ラジオ 少年」ですので、「SSBについて」お答えする資格は全くないと存じますが、

[danwa:0117]Urata wrote:
SSBについて、
(中略)
遊園地のコーヒーカップ(大きなターンテーブルの上に4人乗りの回転する小 さなカップがたくさん乗った遊戯施設)を近くで見ていて、回転するカップに 乗った一人に注目すると。目の前を通過する速さはターンテーブルの周速より はやく見えたりおそく見えたりします。
通過する早さはターンテーブルの周速±カップの周速の範囲になります。

ターンテーブルの回転数が搬送波周波数で、カップの回転数が送りたい信号周 波数です。

カップを回す時(信号を送る)だけ、ターンテーブルを回せば(搬送波を出 す)電力は少なくてすみます。これをダブルサイドバンド(DSB)と言いま す。普通のAMラジオは声が出ていなくても同調できますが、DSBでは電波 が出ないので同調できません。
送りたい音声周波数が3kHzで搬送波周波数が1000kHzだと
(以下略)
え〜と、私の理解では、SSBでは音声信号送信の際にも搬送波(キャリアー)は出て いないことになっているはずです。DSBについては、さわったことすらないのですが 、やはり送信中にも搬送波をいっさい(ほとんど?)出さないのが電力が少なくてす む大きな理由のはずです。

また、搬送波の周波数が不明のSSBにつきましては、送りたい音声周波数が3kHzの純 音の場合では、音声信号が載っている電波がでているときですら、理屈の上からは正 確に同調する事ができません。単一周波数の単に連続したサイン波が出ているだけで す。DSBであることがわかっている場合なら、同時に同じ無線局から出ている1003kHz と997kHzの二つの周波数の中間でなんとか同調できるかもしれませんが、もちろんや ってみたことはありません。電波が出てないときに同調できないのは、変調方式に関 わらず当たり前のことと存じます。たとえば電波を出していないA1(モールス信号) なら、誰にも聞こえなくて当然ですよね。

むか〜し、むた〜し、いくら数式をにらんでも全く理解できなかったことが、アップ ルIIで簡単なグラフを書かせてやっと理解できたことがいっぱいありました。(連続 関数のフーリエ変換と離散でとりあつかうDFTの間に生じている違いや矛盾など、自 分でシュミレーションしてやっと理解できたことがたくさんありますが、昔の教科書 にはほとんどふれていませんでしたよね。今はどう教えているのでしょうか?)

私の親しい友人にプロ1級がおりますので、よろしければこの談話室に引っ張って参 りましょうか?
失礼いたしました。


[danwa:0121] Re: 変調(電磁波について?)
Date:Sun, 2 Jan 2000 03:21:24 From: 浦田
船場の若旦那さんみなさん、明けましておめでとうございます。浦田です。

SSBでは搬送波(キャリア)周波数は出てなくて、搬送周波数とこれに最大 変調波周波数が加算された周波数との間にあるということですね。

周波数という言葉の本質について考えています。

周波数はf(サイクル毎秒)Hzです。振幅が電圧や電界です。 変化率(ボルト毎秒)の最大は 2×π×振幅×f ですよね。これをアンプ 用語ではスルーレートと言ったとおもいます。これは1秒当たり何ボルト上昇 するのかを表現します。サイン波で振幅 0を通過する点です。それ以外はこ れより小さい値です。ブランコをどれくらい大きく揺らすことができるかは押 し手の最大スピードに依存するということをイメージしてください。

この最大変化率が周波数の本質で電子励起の動力と勝手に仮定すると、周波数 が低くても振幅を大きくすれば励起可能で、逆に言えば、振幅が小さくなると 変化率が小さくなって、周波数が低くなったことと同じになるような気がしま す。(電界強度が強いと別の周波数に影響を与えるから。)

原子から出る光の振幅がどの宇宙にあっても同じだとして、 グランドプレーンアンテナ(1本の垂直電波アンテナ)から出て広がる電波の 概念と同じく、原子から出た指向性の鋭い光束も遠い距離を旅する間に少し広 がると電界(V/m)も小さくなって変化率が小さくなります。 これが写真感板 上の赤方偏移ちゃうかな。(膨張宇宙が信じられないへそまがり者です)

みなさんどう思います? みなさんのへそ曲がりなオモシロイ考え聞かせてく ださい。

質問です。
原子から出る光は長さ80センチ位の長さの光の束と言いますよね。 一本の垂直に立った電波アンテナから出る電磁波が広がって行くことと、 一本の光束は広がらず、たくさんの光束が放射状に散らばって行くこととは別 のような気がします。
広がる光の波面というのはどのようにイメージしたらいいのでしょうか。 よろしくお願いします。(石坂さん浜口さんのお話)


 SSB等の変調波は純粋な搬送波周波数(キャリア)は出ないで。常に変調 周波数が加算された周波数が出ているということだったと思います。


[danwa:0133] Re: 変調(Re: 電磁波について?)
Date:Sat, 8 Jan 2000 01:33:38 From: 浜口
 浜口です.
 コメントおそくなってごめんなさい>浦田さん

([danwa:0121]浦田さん)
質問です。
原子から出る光は長さ80センチ位の長さの光の束と言いますよね。
 それは「波束」と言います.
「光束」というのは幾何光学の言葉で,光線の束のことです. (というか,細い光束のことを,太さを無視して「光線」と呼ぶ)

広がる光の波面というのはどのようにイメージしたらいいのでしょうか。 よろしくお願いします。(石坂さん浜口さんのお話)
 ううむ,実際の可視光で,波束も考慮するとなると,イメージは難しそうで すね.私にもよくわかりません.

 今の石坂さんとの議論においては,「光」と言ってはいるものの,「光」で あることの特殊性は関係ないです.
 単に「光速度で進む面」が仮定されているだけです.

                               浜口


・・・さて、この先 話はどうなるのか?お楽しみに!・・・
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