さよなら、ホームズ彗星

ホームズ彗星、その後

 2007年10月24日夜に大増光した17Pホームズ彗星が、まもなく肉眼では見えなくなります。

 下の写真は左が先月25日に撮影したもの、右は2007年11月3日に撮影したものです。
2007年10月25日(左)と2007年11月3日(右)のホームズ彗星
 左右の写真はほぼ同じ画角ですので、1週間でずいぶんと大きく、そして淡くなったのが分かります。
 ホームズ彗星が急に明るくなったのはダイヤモンド・ダストのような氷のチリをまき散らしたからだと考えられていますが、なぜ急に(100年以上ぶりに)そういう状況になったのかは分かっていません。
 まき散らされた物質は秒速1kmほどのスピードで広がっています。 上の写真右で、まるくぼうっとしているのが、最初にまき散らされたチリ物質です。 中心近くには右下方向へ伸びる""のようなものも見えます。
 増光した直後(左の写真)よりは今の方がずいぶんとほうき星っぽい見かけですが、夜空とのコントラストが低くなって見つけにくくなりました。 あと数日で、肉眼では分からなくなってしまうでしょう。
 
 2007年11月3日現在、ホームズ彗星はペルセウス座領域にあり、地球からの距離は約2億4千万km。 徐々に遠ざかりつつあります。

 ●撮影データ(右上の写真)
   日 時: 2007年11月3日18:50
   場 所: 大阪市立科学館屋上天文台
   機 材: 10cm屈折+Nikon D100(直焦点)
   条 件: ISO800相当、露出15秒
   撮 影: 石坂千春(科学館学芸員)


●参考サイト


2007.11.3記(石坂

【天文・宇宙】の話題
科学あれこれ
ホームページへ