火星探査機フェニックス
フェニックス着陸地の様子[NASA/JPL-Caltech/University of Arizona])

”火の鳥”が舞い降りた

 2008年5月26日、アメリカ航空宇宙局NASAの探査機フェニックスが火星に無事着陸しました。  着陸地は火星の北緯68度、東経234度地点(地球で言えばカナダ北部の北極海沿岸あたり)です。
 砂漠のように、砂や石がゴロゴロしていますが、よく見ると、直線を組み合わせたような凹みがあるのが分かります。 これは地球でも極地方に見られる地形で、地下の永久凍土が部分的に溶解と凍結を繰り返したことによってできたと考えられます。

 現在の火星には液体の水はありませんが、過去には水が流れていたらしいことが分かっています。
 その水が極地方の永久凍土として存在しているのではないか? 探査機フェニックスは火星の水を追い求めて極地方の地面を掘り、直接水の存在の証拠をつかもうというプロジェクトです。

 火星は2008年5月末現在、かに座からしし座方向へ移動中で、地球からの距離はおよそ2億8千万km、明るさは1.5等級です。 フェニックスは火星接近に合わせて2007年8月に打ち上げられましたが、これから火星は地球から遠ざかり、暗くなっていきます。

※原文は英語ですが、NASAのプレスリリースをご覧ください。


2008年5月27日記(石坂

【天文・宇宙】の話題
科学あれこれ
ホームページへ