観測衛星ケプラーの活躍

1200個を超える太陽系外惑星候補の発見!

 これまで見つかっていた太陽系以外の惑星(「系外惑星」)は、これまで500個くらいでしたが、 今回なんと、アメリカ航空宇宙局NASAの観測衛星ケプラーが、1200個を超える系外惑星候補を発見した、と発表しました。
 
 系外惑星さがしの方法としてはドップラー法(主星のふらつきを検出する方法)が主流ですが、観測衛星ケプラーは、主星の前を惑星が横切る際のほんのわずかな明るさの低下を検出するトランジット法で、系外惑星候補を見つけ出します。

 地球から見て、たまたま主星の前を惑星が横切る偶然に頼るトランジット法は、もともと発見の確率が低い上に、ケプラーが観測したのは、夜空の400分の1という狭い領域に過ぎません。 それでも1200個を超える系外惑星候補を発見できたことは、私たちの太陽のように惑星を従える星が、いかにたくさんあるかを示しています。
観測衛星ケプラーが発見した系外惑星候補の分布[NASA/Wendy Stenzel]

 さらに今回発見された系外惑星候補のうち54個は、主星からほどよい位置(生命が生存可能な領域)にあり、さらにそのうちの5つは地球と同じようなサイズだというのです!
 もしこれが本当なら、地球型の生命の惑星候補の発見!ということになります。

 ただ、今回発見されたのは、系外惑星“候補”です。
 トランジット法で発見された惑星は必ず主星のふらつきももたらすはずですから、ドップラー法によって確認できます。 他の観測機器による確認を楽しみに待つことにしましょう。

※原文は英語ですがNASAのプレスリリースをご覧ください。

2011. 2.3記(石坂

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