フラッシュ!銀河中心からナゾのX線

天の川銀河中心巨大ブラックホールが光った!



 2013年9月14日および2014年10月20日、天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールが非常に強いX線を放ったのが、アメリカ航空宇宙局NASAのX線観測衛星チャンドラによって観測されました。
 通常の数100倍も強いX線が、なぜ放射されたのか、研究者は2つの説を考えています。

 一つは巨大ブラックホールに星がのみ込まれたというものです。
 ブラックホールがガスや星をのみ込む時、X線を放射します。
 実は2014年春、天の川銀河中心の巨大ブラックホールにガスのかたまりが接近しました。 この時も強いX線や伝播が放射されるのではと予測されていましたが、軌道や時期が異なるので、今回の現象とは別のようです。

 もう一つの説は、巨大ブラックホールの周りにできたガスの渦で磁場のつなぎ替えが起きたというものです。
 磁場のつなぎ替えは太陽の表面(大きな黒点付近)でも起きることがあり、フレアと呼ばれる現象を起こします。
 こうしたフレアの超巨大版が巨大ブラックホールの周りで起きたというのです。

 どちらの説が正しいか、まだ分かりませんが、研究者たちは、こうした珍しい現象が起きた時こそ、巨大ブラックホールを理解するチャンスだと捉えています。

★原文は英語ですが、NASAのプレスリリースをご覧ください。

2015. 1. 8記(石坂

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