★★★ 星座ひとくちメモ 〜冬〜 ★★★

冬の星図

オリオン座     (初級)

2500年も昔から狩人(戦士)の星座と見られていた(ORIONは「戦士」の意)。 一等星を2つもつぜいたくな星座。リゲルは「左足」、ベテルギウスは「わきの下」の意。 日本ではその形から「つづみ(鼓)星」などと言われていた。 M42:オリオン大星雲は小三ツ星の真ん中にある星形成領域。


おうし座      (初級)

すばる(科学館屋上にて) ゼウスが変身した大きな牛がオリオンと向き合う。細長いV字型に星が並ぶ。 ヒアデス星団が顔、一等星アルデバラン(「後を追うもの」)が右目、プレアデス星団(すばる)が肩に当たる。 左の角に当たる星アルナトはぎょしゃ座の星。


おおいぬ座     (初級)

シリウス(科学館屋上にて)全天一明るく見えるシリウス(「焼き焦がすもの」の意)は中国星座では「天狼星」という一つの星だけでできた星座だった。 おおいぬ座は名犬レラプスの姿とも、地獄の番犬ケルベロスの姿ともいう。


こいぬ座      (初級)

一等星プロキオンは「犬の前」という意味。 おおいぬ座のシリウスより前に昇るために、こう呼ばれた。 オリオン座のベテルギウスとおおいぬ座のシリウス、そしてこいぬ座のプロキオンをつないだ正三角形がご存知、冬の大三角。


いっかくじゅう座   (上級) 

冬の大三角の中にある、目立たない星座。有名なバラ星雲がある。 中世に作られた新しい星座。一角獣は一本だけ角を持つ馬の姿をした伝説上の動物。


うさぎ座       (中級) 

オリオンの足元にたたずむかわいいウサギ。オリオン座をゆがめて横にしたような形。 中国星座では「屏」と「厠」に当たる。


はと座  (上級) 

オリーブの小枝をくわえてノアの元へ飛ぶ鳩の姿。 旧約聖書の伝説にちなんで17世紀に作られた。 中国星座では、うさぎ座(厠)の下にあるので「屎」。


エリダヌス座     (上級)

オリオンの左脇から南半球までずっと伸びる川の星座。 日本からは一部しか見えないが、慣れると連なる星々が川のように見ることができる。 一等星アケルナル(日本からは見えない)で川が完結する。エリダヌス川の小石は琥珀であるという。


とも座  (上級) 

もともとはアルゴ座という大きな船の星座の船尾部分が独立した星座になったもの。 りゅうこつ座との境にカノープスがある。 カノープスは縁起がよく、一目見ると3日寿命が延びる「長寿星」とも呼ばれる。 カノープスは本来黄色い輝星だが、地平線低くにあって赤く見えるため、中国古星では「南極老人星」ともいう。


らしんばん座  (上級)

南の低空、とも座の上にある暗い星座。 らしんばん座もとも座と同じくアルゴ座の一部だったが、アルゴ座が大きすぎるため、18世紀にラカイユが分割した。 羅針盤は船の針路を測る装置だが、中世に発明されたものなので、アルゴ船には備わっていなかったはず・・・

ぎょしゃ座     (初級)

絵馬のようなひしゃげた五角形。一等星カペラ(「子ヤギ」の意)はほぼ一年中見ることができ、とても明るいため、冬以外の季節に見ると「あれ!あの明るい星はなに?」とびっくりすることがある。子ヤギを抱えている老人の姿。戦車(馬車)を発明したギリシャの王エリクトニウスの姿だと言われている。


ふたご座      (初級)

双子の兄弟カストルとポルックスの姿。 ほぼ同じ明るさの星が並んでいるが、兄カストルは人間、ポルックスは神であるため、ポルックスの方が明るく一等星になっている、らしい。 その色からポルックスは金星(きんぼし)、カストルは銀星と呼ばれた。 ふたご座は「北」という漢字の形に星がつながる。


きりん座  (上級)

北極星とぎょしゃ座の間に伸びる暗い星座。


(2005.2.18記;2015.5.17星図追加)


星座ひとくちメモ 〜春〜

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