★★★ 星座ひとくちメモ ~南天2~ ★★★


南天の星座つづき・・・

さいだん座  (中級)

さそり座みなみのさんかく座の間にある暗い星座。 平行四辺形を2つつないだような形をしている。 「さいだん」は祭壇のこと。 紀元2世紀のプトレマイオス時代には「香炉」と呼ばれていた古い星座。


P.プランキウス

みなみのさんかく座  (中級)

ケンタウルス座のリゲルケントの東にある比較的目立つ正三角形の星座。 北天のアンドロメダ座付近にあるさんかく座と区別して「南の三角」と呼ばれる。 17世紀初頭、プランキウスが星座として定めた。


インディアン座  (上級)

くじゃく座つる座の間に伸びる暗い星座。 この星座もプランキウスが定めたもの。 もともとは「インド人」ではなく、「原住アメリカ人」いわゆる"アメリカ・インディアン"の姿を描いていると考えられている。


ほうおう座  (中級)

やはりプランキウス(17世紀)が星座にした。 みなみのうお座フォーマルハウトエリダヌス座アケルナルの間にある。 頭の2等星ナイール・アル・ザウラク(「ボートの明るい光」の意)が比較的目立つ。 「鳳凰」ではなく、「不死鳥」の姿を当てる。 定期的に生死(=出没)を繰り返すからであろうか? 日本のような北半球の中緯度地方では秋の数ヶ月間南の低空に見える。
南天星座のモデル

じょうぎ座  (上級)

ラカイユ(18世紀)は自分が使っていた道具、当時最先端だった科学器具を南天の星座に加えてていった。 じょうぎ座はその一つ。測量用の定規。 さそり座の南(下)の天の川の中にあり、ほとんど分からない。


コンパス座  (上級)

ケンタウルス座のリゲルケントのすぐ左(東)にある目立たない星座。 円を描くコンパスを、ラカイユが星座にした。 日本からは全く見えない。


ぼうえんきょう座  (上級)

くじゃく座いて座の間にある暗い細長い星座。 18世紀、ラカイユが星座にした。


けんびきょう座  (上級)

やぎ座の南にある暗い四角形の星座。 これもラカイユが新設した星座の一つ。 17世紀から発展した顕微鏡は、ラカイユの時代も最先端の科学装置であった。


とけい座  (上級)

大航海時代~18世紀、正確な時計は船乗りにとって自分の経度を知るための非常に重要な器具であった。 精密な時計を持っているかどうかが生死を分けることもあった。 18世紀末、イギリスのハリソンは極めて精巧な小型時計を開発したが、 その時計が正確かどうかをめぐってあらゆる方面から中傷が入り、なかなか採用されなかった。 ラカイユが「とけい座」を創設したのは、そんな18世紀の末のことであった。 エリダヌス座アケルナルりゅうこつ座カノープスの間にある暗い星座。
ろ座の棒渦巻き銀河NGC1365

ろ座  (上級)

ラカイユが定めた化学実験用の"炉"の星座。 ろ座には銀河団があり、たくさんの銀河がある(地球からの距離約6200万光年)。 ろ座銀河団の中心には強力な電波源であるFornax Aがある。


ちょうこくぐ座  (上級)

「彫刻具」は彫刻用の"ノミ"で、ラカイユが星座にした。 エリダヌス座はと座の間にある暗く目立たない星座。


がか座  (中級)

りゅうこつ座カノープスのすぐ横、かじき座との間にある。 ラカイユが定めた星座の一つで、画架(イーゼル)を描く。 ちょうこくぐ座ちょうこくしつ座とバラバラの場所に配置されていてややこしい。

車輪銀河

ちょうこくしつ座  (上級)

ラカイユが制定した彫刻関係の星座の一つ「彫刻室(アトリエ)」。 くじら座の下(南)、みなみのうお座の左(東)にある、ほとんど無理やりな星座。 ここには小さな銀河が突き抜けることによって、車輪のように変形してしまった銀河がある。


ポンプ座  (上級)

うみへび座、コップ座の下(南)にある暗くて目立たない星座。 ラカイユが作った真空ポンプの星座。


(2005.4.7記)


星座ひとくちメモ~南天1~

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