調査・研究

調査・研究というと難しく聞こえますが、要するに日々勉強している事柄を色々まとめたページです。


星景写真
2015年2月20日

第1回:大阪市内でカノープスを見よう!

カノープス(20150220)

 みなさんは、カノープスという星をご存知ですか?


 冬の夜空、といえば、「冬の大三角」が有名です。オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、この3つの明るい一等星を線でつないでできる三角形で、冬の夜空の目印となっています。

 特に、おおいぬ座のシリウスは、星座をつくる星達の中では、全天で1番明るい星(-1.5等級)で、大阪市内のような街明かりの明るい都会の空でも、晴れていれば簡単に見つけることができます。


 そして実は、全天で2番目に明るいのが、りゅうこつ座のカノープス(-0.7等級)です。ところが、大阪ではカノープスはかなり地平線近く低いところで輝いているため、2番目に明るい星というわりにとても見つけづらい星なのです。


肉眼でとらえた!

 2月19日、20日の2日間、某梅田Sカイビルでカノープスに挑戦し、20日に肉眼で見ることに成功しました。


 ちょうどこの時期、旧正月(春節)の大型連休を利用した中華圏からの海外旅行者が多く、空中庭園は外国語がさかんに飛び交っていました。(そんな中、カメラや双眼鏡を一心不乱に操作する私達のすがたも、少々異質だったかもしれません・・・)

 残念ながら肉眼ではすぐに見えず、カメラで撮影してカノープスが写っていないかを確認していきます。

すると、早速写真の中にカノープスを発見!写真の中で建物とカノープスの位置を細かく確認し、実際に肉眼でも見えるかチャレンジしたところ・・・・、ちゃんと見えました。


カノープス(20150220)

▲2015年2月20日 20時40分ごろ撮影 (マウスを写真にのせるとヒントが・・・)


 ※え、ホンマにあるかどうかよくわからない!?この写真、ちょっとわかりづらいですね。ごめんなさい。


 大阪市内でも、地平線近くがすっきり晴れていて、見通しが良い場所であれば、カノープスは見えるんだということが、ようやく体験できました。

 カノープスの見ごろは、2月~3月中旬くらいまでです。Sカイビルのような高い場所でなくても、南の方角にあまり建物がないところにお住まいの方は、ぜひ一度さがしてみてください。肉眼が難しい場合は、双眼鏡があるとよいでしょう。


南極老人星

中国の言い伝えでは、この星は「南極老人星」とよばれていて、七福神の寿老人にも例えられています。

この星が見えると幸運になる、長生きする、と信じられていたんですね。

みなさんもぜひ、長寿の星カノープスを見つけてみてください☆